オズのヘンリーおじさん
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第五幕その六
「本当にね」
「そうなのか」
「私達の性格も有名なの」
「そうだよ、そして」
それにというのです。
「お二人はいつも村にいるね」
「ああ、そこで農業をやってるよ」
「そうしているわ」
「それで旅行とかは」
「滅多にしないわ」
「そんなお二人にもお会い出来たから」
だからだというのです。
「もう劇レア中の激レアだよ」
「そうなのか」
「私達もいて」
「そうだよ」
まさにというのです。
「お二人にもお会い出来て嬉しいよ」
「いや、会えて嬉しいとか」
「そう言って貰えるなんて」
「恐悦至極だよ」
「本当にね」
お二人は信じられないといったお顔です、そしてです。
狼は五人も見てそれでと言うのでした。
「それで君達にも遭えてね」
「嬉しいの」
「僕達にも会えて」
「狼さん達も嬉しいんだ」
「そうなの」
「そう思ってくれてるんだ」
「そうだよ、まさにね」
それこそというのです。
「奇跡だよ」
「奇跡って」
「僕達普通によく来ていて」
「オズの国のあちこち歩いて」
「それで冒険もして」
「遊んでるけれど」
「いや、君達いつもオズの国にいる訳じゃないね」
このことを言うのでした。
「それでオズの国の各地を旅してるから」
「こうしてなの」
「会えることがなんだ」
「珍しいんだ」
「狼さん達としては」
「そうなるの」
「そうだよ、僕達はこの森が村で」
それでというのです。
「出ないからね」
「ああ、狼はね」
「そうだったね」
「基本縄張りから出ないね」
「そうした生きものだったわ」
「基本的に」
「それでこの森に君達が来てくれて会えて」
そうなってというのです。
「嬉しいんだ」
「そういうことね」
「僕達がこの森に来て」
「それで会えたから」
「喜んでくれるのね」
「そうなんだ」
「うん、ただ君達は別に自分達を偉いとか思っていないね」
狼達にはこのこともわかりました。
「ヘンリーさんエマさんと同じで」
「偉いってね」
「僕達の何処が偉いのか」
「何も出来ないのに」
「オズの国には凄い人が沢山おられるのに」
「何処が偉いのかな」
「そう思うことはいいことだと思うよ」
こう五人に言うのでした。
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