オズのヘンリーおじさん
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第四幕その三
「普通にね」
「お伽の国で」
「科学だけでなく魔法もあってね」
「それでだね」
「運転手さんがいなくても」
そうであってもというのだ。
「誰でも何処に行って欲しいを言えばね」
「動いてくれる車もあるか」
「だからね」
それでというのです。
「おじさんが運転しなくてもだよ」
「大丈夫かよ」
「そうよ」
そうだというのです。
「これがね」
「オズの国は本当に便利だな」
「そうよ、だからね」
ドロシーはさらに言いました。
「そんな運転しなくてもよ」
「いいか」
「大丈夫よ」
あくまでというのです。
「おじさんは」
「というかおじさん車の運転好き?」
トトがおじさんに尋ねました。
「お話聞いてたら」
「そうよね、軽トラのお話もされたし」
恵梨香はトトの言葉に頷きました。
「バスもっていうし」
「そう聞いたらね」
それでと言うカルロスでした。
「そう思えるね」
「確かにね」
神宝はカルロスの言葉に応えました。
「楽しそうに言われてるし」
「それじゃあね」
ジョージも言います。
「そう思えるね」
「毎日軽トラに乗っておられるのかしら」
ナターシャはこう考えました。
「若しかして」
「うん、お仕事の時はだよ」
おじさんは五人にも答えました。
「まさにね」
「そうなんですね」
「毎日乗っておられるんですね、軽トラ」
「お仕事の時」
「それでお好きですか」
「そうなんですね」
「そうなんだ、カンサスにいた頃は」
それこそというのです。
「自動車なんて本当にだよ」
「私達が乗るなんてね」
おばさんも言いました。
「夢にもだったわね」
「思わなかったよ」
「お金持ちの人しか乗ってなくて」
「物凄く増えても」
そして安くなってもというのです。
「しかしね」
「それでもよね」
「わし等が乗るなんて」
「想像出来なかったわ」
「それに」
さらに言うおじさんでした。
「ジープだってな」
「なかったし」
「ましてや軽トラなんて」
「影も形もなかったわ」
「しかし乗って使ってみると」
その軽トラをです。
「物凄く便利だからな」
「私達も病みつきになったわね」
「それで毎日乗っているうよ」
「二人でね」
「あっ、エマさんも運転されてるんですか」
恵梨香はお二人のやり取りからふと思いました。
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