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オズのヘンリーおじさん

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第四幕その二

「それもすぐに出来るからね」
「そのこともいいことね」
「そして軽トラも」
 こちらもというのです。
「かなりだよ」
「便利ね」
「そうだよ」
 こう言うのでした。
「本当にね」
「軽トラもものを運べるし」
 ハンクも言ってきました。
「移動にも使えて頑丈で」
「何処でも行けるからね」
「いいんだよね」
「本当にね」 
 まさにというのです。
「いい車だよ」
「そうだね」
「考えてみれば」
 ヘンリーさんは少し背中を丸めて腕を組んで言いました。
「今回の旅も」
「軽トラに乗ってよね」 
 おばさんが応えました。
「私達が運転して」
「皆には後ろに乗ってもらってだとな」
「それはそれで快適な」
「いい旅行になったかもな」
「軽トラの後ろに乗るにはね」
 それはとドロシーが言葉を返しました。
「多いわね」
「そういえばそうか」
「言われてみればそうね」 
 お二人もそれはと頷きました。
「この数だとね」
「ちょっと難しいな」
「だからね」 
 それでというのです。
「軽トラでなくて正解だったわ」
「そうだな」
「ドロシーの言う通りね」
「この場合はバスね」
 こちらの車になるというのです。
「自動車での移動なら」
「そうだな」
「そっちの方がいいわね」
 二人も頷きました。
「バスに乗ってね」
「行く方がいいな、何なら」
 ここでおじさんは明るく笑って言いました。
「わしが運転しようか」
「バスをなの」
「ああ、そうしようか」 
 こう言うのでした。
「その時はな」
「いや、別にね」
 それはとです、ドロシーはおじさんに答えました。
「そうしなくてね」
「いいのかい?」
「いいわ、おじさんとおばさんが主役なのに」
 今回の旅のというのです。
「だからね」
「いいんだね」
「そうしなくてもね」
「じゃあ誰が運転するんだ」
 おじさんはドロシーに問い返しました。
「それなら」
「いや、自動でもいけるわよ」 
 ドロシーはすぐに答えました。
「ここはオズの国でしょ」
「ああ、それはな」
「そうでしょ、だからね」
「わしが運転しなくてもか」
「そうよ、オズの国はね」
 まさにというのです。 
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