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オズのヘンリーおじさん

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第三幕その三

「魚介類の美味しさと冒険の旅の楽しさもですね」
「そうしたことをお話したらかなりですね」
 神宝も言います。
「いけますよ」
「ただそこに決め手となると」
 カルロスも考えるお顔になっています。
「何がいいでしょうか」
「ぢょっと考えますね」
 ナターシャも真剣に考えています。
「どうも」
「どうしたものかしら」
 ドロシーはその決め手について考えました。
「一体」
「魚介類を楽しんでもらう為に冒険の旅の誘うんだね」
 またハンクが言ってきました。
「じゃあそこから考えたらどうかな」
「そうね」
 ドロシーはハンクのその言葉に頷きました、黄色い煉瓦の道村の中の底を歩く皆の左右の田畑ではトラクターに乗った人達がいてです。
 草刈り機で草を刈って牛や馬と一緒に働いている人達もいます、鶏や家鴨、豚の世話をしている人達もいます。
 そうした人達やお仕事を観つつです、ドロシーは考えました。
「そこから考えるべきね」
「そうだね」
「だったら」 
 ドロシーはここで閃きました。
「実際におじさんとおばさんに」
「魚介類を食べてもらう」
「そうしますか」
「それを決め手にしますか」
「実際に食べてもらって」
「美味しいことをわかってもらいますか」
「私が魚介類好きになったのも」
 恵梨香達五人に答えました。
「食べてからだしね」
「魚介類をですね」
「ドロシーさんご自身が」
「そうされたからで」
「それまではですね」
「ドロシーさんもですね」
「美味しさを知らなくて」
 魚介類のそれのです。
「好きではね」
「なかったですね」
「食べる前は」
「味を知らなくて」
「その美味しさを」
「だからですね」
「そうだったわ、おじさんとおばさんも」
 お二人もというのです。
「そうね、それなら」
「食べてもらいますか」
「お二人に」
「そうしてもらいますか」
「今回は」
「それが決め手になりますか」
「そうなるわ、そしてその決め手のお料理は」
 それはといいますと。
「何と言ってもお寿司ね」
「ドロシーさんが大好きな」
「あのお料理ですね」
「今回最初にお話に出た」
「あのお料理ですね」
「そちらにしますね」
「握り寿司や巻き寿司を出して」
 そしてというのです。
「食べてもらうわ」
「そしてですね」
「その美味しさを知ってもらう」
「お寿司ひいては魚介類の」
「そうして漁港に行くことを誘いますね」
「美味しい魚介類が食べられるそちらに」
「そうしてもらうわ、じゃあね」
 ドロシーは確かな声で言いました。 
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