| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三百三十五話 ソルトレークシチー攻防戦その十一

「海も森も」
「全部奇麗なままである様にするな」
「自分等もそうしてたやろ」
 エリカは自分と話すスタインベックに問うた。
「そやろ」
「そやった、環境のこともな」
「政に入れんとな」
「やっぱりあかんわ」
「そやな」
「それでやってきたけどな」
 自分達もとだ、スタインベックはエリカに答えた。
「間違ってへんな」
「ええと思うわ」
 エリカは真顔で答えた。
「むしろな」
「そうせんとやな」
「留年やったわ」
 即ち失格だったというのだ。
「ほんまな」
「そやったな」
「けどほんま星の子の政はな」
「環境のことも考えてるな」
「産業にインフラに福利厚生に」
 そういったものに加えてというのだ。
「軍事にって」
「政は広く先を見てっていうけど」
 ミッチェルはしみじみとした口調で牛肉を食べている、見ればステーキの様な切り方の肉でそれにソースをかけて食べている。
「様々な分野で」
「それが出来てるか」 
 どうかとだ、オニールが応えた。
「正直言ってな」
「不安やな」
「ああ、そやけど民の人等から評判はええし」
「その声を聞きながらな」
 そうしていうのだ。
「やってこな」
「環境のことも」
「勢力全体でな」
「そうしよな、まあ全体を見てな」
 オニールはミッチェルに話した。
「やってくことが大事やな」
「ああ最大多数のってやつやな」
「最大幸福やな」
「全員が満足出来るか」
「それは無理や」
「百人おって百人が完全に満足する」
「それは無理やな、若し一人でも反対したらあかんのやったら」
 それならとだ、トウェインも言った。
「何も出来んわ」
「そうですね」
 ミッチェルもそれはと応えた。
「ほんまに」
「そや、例えば道路建設してな」
「街の行き来をよおする為に」
「そうしようと思ってや」
「皆の支持を得ようとして」
「そこで一人でも反対したら建設せんって言うてな」
 そうしてというのだ。
「一人反対したら道路建設せん」
「そうすると街の行き来が悪いままで」
「皆が困る」
「そうなりますね」
「線路も病院も学校もな」 
 そうしたもの全てがというのだ。
「全員の賛成、満場一致やないとあかんと言うたらな」
「一人が反対したらとしたら」
「若しその一人がアホか臍曲がりか性悪でな」
 そうした輩でというのだ。
「街のことなんて何も考えんでや」
「困らそうと思ってですね」
「そうして反対する奴やったらな」
 そうであるならというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧