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わんねー あいつに責任とってもらう だけど好きになっただけヤ

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12-9

 集いの日の当日 私達は午前中、学校で練習をしてから、ユニフォームのままのジャージを羽織って会場に向かった。

 会場に着くと、早速、連盟の人から一人の女の子を紹介されて・・・私達は、さくらと美玖が居ないので、13人。7分間の試合形式もすることになっていたので、その補充らしい。その子は本来なら大阪代表候補になる予定だったのだけど、お父さんが関東に転勤になると言うことで、選手選考会にも出て無くて、だけど、その後、ここに残ることになってしまったという複雑な環境らしかった。金剛《こんごう》彩《さや》という中学2年生。

 午後1時に、私達の練習も兼ねたフォーメーションによる連携パスによるデモンストレーションから始まった。校長も関係者と、それに桜中の女子生徒達も見に来ていて、サッカーの3人組、道弘と励、すみれに私のじっちゃんばっちゃん、泉希のお父さんと朝陽のお父さん、お母さんの姿も見えた。

 私達がボール回しをしていると、私達の後に試合をする中学生男子のチームとか高校生のチームからも驚きに近い歓声があがっていたのだ。そして、私達がチームに別れて、7分間だけの試合形式で行うことになっていて、相手には、ハーフに朝陽、スタンドオフに璃々が、金剛彩さんはフォワードに入っていた。軽く、お互いに練習した後、始まった。

 試合の方は、私とか泉希が突っ込んで行って、前に進んでいたのだが、トライを奪えずにいて、観客の桜中の女子生徒だろうか 学校の掲示板に今日のことを張り出してあったから、何人かが見に来ていたのだろう。 「泉希先輩 恰好良いー 頑張ってぇー」の声援が飛んできていたのだ。(なんで なんでぇー 泉希なの)と私が思っているうちに、向こうにボールが出て、朝陽ー璃々とパスが渡ったとき 朝陽がリターンの短いトスを受け取って、対面の泉希をステップで交わして、フォローアップしてきてタックルにいっている栞奈の追撃も交わしてポール下のセンターにタッチダウンしていた。当然、見ていた人達の歓声と拍手を受けて居たのだ。

 その後は、拮抗していて終了間際に、相手のゴールライン前でボールが璃々に渡った時、泉希がタックルにいったのだか、そのボールを朝陽がトスを受けて、そのまま斜めに走って私達のディフェンスラインをすり抜けていた。その時、観客からは、また、すごい歓声が起こっていた。だけど、私は、追いつかなきゃと思って、ハーフラインを超えたところで朝陽の脚を目掛けて飛び込んで行った。手を伸ばして、届いたと思ったら、朝陽をフォローしていた金剛彩にパスが渡って・・・だけど、その時 鈴花がタックルにいったのだが、ボールを奪い取ろうとした時にハンブルしてしまってタッチラインを割っていた。そのまま終了のホイッスルが鳴ったのだ。

「すごく迫力のある試合でしたなぁー 有難うございました。それぞれがレベルが高くって それと、スピードがある 男子達からも驚きの喚声があがっていましたよ いや 全国レベルだと思いますよ 代表候補になれなかったのは残念ですわー」と、連盟の人が紅林先生に話し掛けてきていた。

「いえ いい機会を与えてくださって みんな 喜んでいますよ 感謝いたします」

「ラグビースクールの連中にも 良い刺激になったみたいでね 子供達も感激してましたよー ますます この地域が盛んになるでしょうネ 特に、女子には」

「そうあって欲しいですね 彼女達も望んでいます」

 その後は、市内の中学校の男子チームの対校戦と、有力高校の招待試合があってから、市内少年少女のラグビースクールの子供達との交流会が行われていた。その時に、金剛彩さんが私達のもとに来て

「私 皆さんの練習に加えてもらっても良いかなー? 普段は行けないけど 学校休みの時とか・・・」

「うん うん 大歓迎だよ だけど、学校を通して、ウチの校長先生に許可もらっといたほうがええかも・・・ウチの校長は理解あるから、大丈夫ヨ もう直ぐ、期末考査で練習休みになるけど、終わったら土曜日も午前中と夏休みも午前中は練習するしー」

「わかったー その時はよろしくネ」と、帰っていく その傍でウチの校長先生が他の学校の先生だろうかと

「彼女達はね 学校の空地の草むしりから始めて、ラグビーの未経験者ばっかりが集まって、やり始めてから1年ほどなんですわー みんなで工夫しながら努力して、ここまでになりました 今は桜中学の希望なんですわー そのうち 全国に名前を轟かせますよー」と、自慢げに話しをしていた。

 私が大きなことを言ってしまったから・・・校長をその気にさせてしまったんだ と、私は泉希に

「どうしよう みゅうみゅんがあんなことを言ってしまったから・・・」

「まぁ 良いんじゃあない? まだ 先の話だし どうなるかわかんないよー」と、割と冷たい返事だったのだ。

 その日の夕食の時、じっちやんが

「実海 あんな危険なことやってたんか? 人に向かって飛び込んでいって、もみくちゃにされてー あんなだから この前 鼻の頭を・・」

「うん でも 思いっ切りやってるから、スカッとするんだよ」

「でもなぁー せっかく 可愛い顔をしてるんだからー 傷ついたら 絢もどう思うかー」

「平気だよ 昔から、額なんかでも木の枝に引っ掻けたり、海の岩で足なんかも擦って いっつも 血を流してたから まわぁまんまーも慣れっこになってて、驚かないよ!」

「そうか 誰の影響なのかのー それは・・・ まぁ ともかく 実海がボールを持って走って 相手に向かっていく姿には 感動したよ これが、実海が一生懸命にやってることなんだなーって」

「そうねぇー 女の子があんな姿なんて 考えられませんねー なんか ワクワクしたわよ それが実海ちゃんだなんて」と、ばっちゃんも感激したみたいだった。  
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