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金木犀の許嫁

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第二話 相手から来たその十二

「そちらの課程を認められて訓練をクリアーしたら」
「なれますが」 
 そのレンジャーにだ。
「まだ高校生ですから」
「していないわね」
「そして大人になっても」
「あそこまではしないわね」
「そこはご了承下さい」
「忍者でもそうなのね」
「今は体罰もないですし」
 そうした間違った教育もないというのだ。
「部活でもお家でも」
「それは駄目よね」
「はい、あんなことは」
 とてもとだ、白華も答えた。
「ないですししたらです」
「駄目だからね」
「絶対に、ですよね」
「問題外よね」
「殴られたら痛いですから」
 白華は眉を顰めさせて言った。
「身体だけでなくです」
「心もね」
「それが暴力ですから」
「あってはならないのよね」
「それで忍術を修行していても」
「それはないわね」
「今ではそうです」
 こう夜空に話した。
「むしろ忍術は合理的かつ科学的であれ」
「そう言われてるのね」
「そうです」
 そうしたものだというのだ。
「そうでないといいものにならないので」
「それでなのね」
「暴力みたいな合理的でも科学的でもない」
「むしろその逆よね」
「そうしたものは真っ先にです」
「なくすのね」
「そうしていますので」
「白華ちゃんもなのね」
「暴力は受けていません」
 忍術の修行の中でというのだ。
「兄さんもです、そして二人共暴力反対です」
「暴力は振るわないのね」
「されることが嫌なら」
「自分もしたら駄目よね」
「そうですから」
「お兄さんもなのね」
「暴力は振るいません」 
 絶対にというのだ。
「ですから同居してもです」
「安心していいのね」
「お酒を飲んでも」
 その時もというのだ。
「そうですから。モラハラパワハラもです」
「しないのね」
「私もです。ですから」
「そうしたことについては安心して」
「お見合いをされて」
 そうしてというのだ。
「同居して下さい」
「それじゃあね」
「まずはお見合いですね」
「受けさせてもらうわ」
 白華に笑顔で応えた、そうしてだった。
 この日も二人で一緒に食事を摂った、そのうえでお見合いのことその相手のことを話していった。そうしてお見合いに備えるのだった。


第二話   完


                 2023・11・15 
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