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新オズの臆病ライオン

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第十一幕その十

「よく覚えてるよ」
「ええ、貴方と一緒に楽しんだわね」
「あの時ね」
 笑顔で、です。トトはさらに言いました。
「心から楽しんだけれど」
「あの時と比べても」
「今のこのテーマパークはね」
「さらに素晴らしい場所になっているわ」
「僕もそう思うよ」
「楽しさは無限でね」
「何処までもよくなってね」
 そしてというのです。
「オズの国は何処でもね」
「日に日に進歩して」
「よくなっていくね」
「そうした国ね」
 こう言うのでした。
「本当に」
「そうだね」
「そのままでもまた来たいと思える場所だけれど」
 それでもというのです。
「また変わるなら」
「それならだね」
「もう一度ね」
 まさにというのです。
「来たいわね」
「そうだね、じゃあね」
「その時はね」
「一緒に来ようね」
「またね」
「僕もそうしたいよ」
 臆病ライオンも言ってきました。
「ここはいい場所だから」
「そうよね」
「また来た時に今よりさらに楽しい場所になっているなら」
 それならというのです。
「是非ね」
「行きたいわね」
「そうしたいよ」
 こう言うのでした、そしてです。
 皆で飲んで食べて楽しんでそれからお化け屋敷に向かいました、ここで臆病ライオンは笑ってこんなことを言いました。
「お化け屋敷は定番だね」
「テーマパークのね」
「ジェットコースターやメリーゴーランドと並んで」
「それでね」
 そのうえでというのです。
「絶対にあるよね」
「ええ、それでね」 
 ドロシーは臆病ライオンに笑顔で応えました。
「今からね」
「お化け屋敷にも入って」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「楽しみましょう」
「そうしようね」
「あれっ、平気なの?」
 神宝は臆病ライオンの今の言葉を聞いて驚いて言いました。
「臆病ライオンさんは」
「臆病だからだね」
「誰よりも勇気があるけれど」
 その実はです。
「けれどね」
「いや、お化け屋敷は怖がる場所じゃないよね」
 神宝に笑って言うのでした。
「そうだね」
「スリルを楽しむ場所だっていうんだね」
「だからね」
 それでというのです。 
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