イベリス
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第百三十二話 イベリスその七
「ヴィーガンでもね」
「いいわね」
「人にお肉食べるなとか言って」
そうしてというのだ。
「暴れないならね」
「ヴィーガンでもいいわね」
「これはこれでね。精進料理もあるしね」
「日本にね」
「そうよ、ただ精進料理もあるけれど」
「そのレストランには?」
「そうなの、けれどカロリーはね」
これはというと。
「天麩羅とかあるから」
「高いのね」
「精進料理でもね」
この料理でもというのだ。
「カロリーはね」
「案外高いの」
「だから痩せるかっていうと」
そればかり食べていると、というのだ。
「そうでもないのよ」
「そうなのね」
「まあそうしたことを知るのも」
「大事ね」
「そう、だからヴィーガンのお料理も」
こちらもというのだ。
「痩せるかっていうと」
「そうとも限らないのね」
「ヒトラーは菜食主義だったけれど」
このことには異説もある、ソーセージ位は食べていたという説もあればラードも使わせなかったという説もある。
「最後の方百キロ超えてたそうよ」
「太って」
「多忙で甘いものも好きで」
その為にというのだ。
「太ったそうよ」
「そうだったのね」
「だからね」
ヒトラーを例としてというのだ。
「菜食主義、ヴィーガンでもね」
「痩せるとは限らないのね」
「菜食主義でも牛乳位はいいでしょ」
愛はこうも言った。
「別に」
「牛乳は蛋白質とカルシウムあるし」
「栄養の塊だからね」
「それにお肉とかじゃないし」
「だからね」
そうであるからだというのだ。
「牛乳、チーズやバターもね」
「いいのね」
「これ位はね」
牛乳ならというのだ。
「別にね」
「いいのね」
「そうでしょ」
こう咲に言うのだった。
「別にね」
「そう考えていいのね」
「まあ自分が菜食主義でも」
そしてヴィーガンでもというのだ。
「人に強制しなかったらね」
「いいのね」
「命をどうとか言っても」
「植物にも命あるしね」
「生きてるとどうしても命を頂くのよ」
そうなるというのだ。
「お野菜も命だしね」
「果物も茸も」
「果物も木から取るでしょ」
その実をというのだ。
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