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夢幻水滸伝

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第三百二十一話 北太平洋の中心その五

「こうするああするなって言うだけではな」
「従わない者も出ますね」
「悪人はどうしても出る、それはや」
「このハワイ州でも同じですか」
「そやから軍隊を置いてな」
「若し法に反するなら」
「警察と共にや」
 こちらの武力組織も用いてというのだ。
「抑える」
「そうしますね」
「そや」
 まさにというのだ。
「ホノルルに確かな基地をもうけたうえでな」
「わかりました、では」
「ここに艦隊と陸軍派遣するで」
「そして基地化に入られますね」
「早速な」
「その様に」
 市長も頷いた、そしてだった。
 ホノルルはトウェインの勢力圏に入り彼は即座にこの街に軍隊を送って駐留させることを正式に決定した、そうするとだった。
 即座にロサンゼルスまでサンダーバードで戻ろうとしたがそこで市長にやや驚いた顔で声をかけられた。
「もう戻られるのですか」
「そやが」
 その通りだとだ、トウェインは市長に何でもないといった顔で答えた。
「これからな」
「丁度お昼ですが」
「ああ、昼飯を食ってか」
「せめてそれ位されて」
 そうしてというのだ。
「戻られては」
「せっかちもあかんか」
「そこまで急がれますか」
「いや、今はな」
 そう言われると、とだ。トウェインも答えた。
「そこまではな」
「では如何でしょうか」
「昼飯をか」
「ロコモコとロミロミとハロハロですが」
「ああ、ハワイ料理か」
「如何でしょうか」
「わいも食べてええんか」
「実はこれからレストランに行く予定でして」
 ハワイ料理のそれにというのだ。
「トウェイン様さえよければ」
「行かれてはどうでしょうか」
 サンダーバードも彼に言ってきた。
「それでは」
「そやな」
 それではとだ、トウェインは頷いて答えた。
「ここはな」
「市長さんとですね」
「昼飯食わせてもらうわ」
「それでは」
「では行きましょう」
 市長はにこりと笑って応えた。
「これから」
「ほなな、一緒に飯食うてお話もしてな」
「楽しまれますか」
「ああ、それが親睦を深めることにもなるし」
 市長とのそれをというのだ。
「ほなな」
「ここはですね」
「一緒に食おうな」
「そうしましょう、では案内させて頂きます」
「そういえば今日昼飯まだ決めてなかったわ」
 ここでだ、このことを思い出したトウェインだった。 
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