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X ーthe another storyー

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第四十一話 好意その七

「違うか」
「そうかも知れないね」
 昴流も否定しなかった。
「運命は」
「それならだ」
「僕もだね」
「あんたがどう思っていてもな」
 それでもというのだ。
「絶対にだ」
「生きることだね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「絶対にな」
「それは」
「昴流さんは隠しはしてもだ」 
 神威はそうしようとした昴流に言った。
「嘘はだ」
「吐けないね」
「そうだな」
「うん、どうしてもね」
「隠すことはいい」
 神威はそれはよしとした。
「だが嘘を吐けないなら」
「それならなんだ」
「頼ってくれ」
 こう言うのだった。
「俺達をな」
「僕達のことをだね」
「仲間だからな」 
 それ故にというのだ。
「いいか」
「いや、終わらせるのはね」 
 昴流は神威に答えた。
「僕とね」
「あの男でか」
「終わらせるよ」
「そうするか」
「うん、けれど嘘は言わないことは事実だから」
 昴流自身こう言った。
「ここで約束するよ」
「そうしてくれるか」
「生き残るよ」
「あの男と戦ってもだな」
「絶対にね」
「そうしてくれ」
「それはね」
 こう言うのだった。
「絶対に」
「わかった、ならだ」
「うん、近々ね」
「終わらせるな」
「そうしてくるよ」
「その時わい等も立ち会ってええですか?」
 空汰はこのことを申し出た。
「そうしても」
「いいよ、ではね」
「はい、ほな」
「うん、宜しくね」
「健闘を祈らせてもらいますわ」
 空汰は真剣な顔で応えた、そしてだった。
 一行はケーキを楽しんだ、昴流が紹介してくれたケーキは実に美味く誰もが満足した。その夜だった。
 星史郎は夢を見た、それはあの時の場面だった。
 北都は陰陽師の白い服を着て彼の腕の中にいた、そこでこう言っていた。
「これでお別れだね」
「そう、ですね」
「星ちゃん痛いよね」
 北都は微笑んで彼に告げた。
「心が」
「まさか」
 星史郎は自分の腕の中にいる彼女に答えた。 
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