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オズのカリフ王

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第九幕その十二

「忍者にはな」
「ならなかったな」
「いや、服部殿や真田殿にな」
「十勇士の面々の様にな」
「使いたいと思ったが」
「今はな」
「恰好いいとは思うが」 
 それでもというのです。
「自分達で使いたいか」
「そうは思わんのう」
「どうもな」
「そう思うならそれでいいですね」
 ジョージも言いました。
「またなりたいと思えば」
「その時になればよいな」
「それでな」
「そう思います、外の世界でも忍者は人気があって」 
 そうであってというのです。
「なりたいって人沢山いますが」
「実際になる人はな」
「多くてもじゃな」
「実行に移すのは別ですから」
 考えるのというのです。
「それはまた」
「そうであるな」
「思うのと動くのはまた別じゃ」
「それはな」
「そうなんですよね」
「本気でなりたいならそれをやってみる」 
 トロットは笑顔で働く人達の絵を見ています、その絵では農家の人達が皆で力を合わせて畑仕事をしています。
「何と言ってもね」
「オズの国ではな」
「そうよ、忍者でも仙人でもね」
「なりたいならな」
「それならよ」
 まさにというのです。
「やってみる、実際にね」
「どうしてもと思うならな」
「そこでしなくてもね」
「いいな」
「ええ、けれどどうしてもと思うなら」
「やるべきであるな」
「最初は下手でもやっていけば」 
 そうすればというのです。
「それでね」
「上手になるのう」
「だからね」
 それでというのです。
「何でもやってみることよ」
「本気でやりたいと思えばな」
「そうしたらいいのよ」
「ではわしも本気で忍者になりたいとな」
「思えばね」 
 その時はとです、トロットはまた言いました。
「なってね」
「そうなるとしよう」
 ノーム王も笑顔で応えます、そしてです。
 天使達の長である天使長のうちのお一人が一行に言ってきました。
「このお城以外も見て回られますか?」
「というと」
「はい、我々の領土はこの浮島だけでなくです」
 見れば六枚の翼を持っています、その天使長さんの人が言うのです。
「周りの浮島達もです」
「領土に持っておってか」
「そのどれにもです」
「お城があるか」
「はい、このお城を中心として」
 そうしてというのです。
「複数のお城を持ち」
「領土にしておるか」
「左様です」
 こうお話するのでした。
「そしてそちらにもです」
「巡るかどうか」
「如何でしょうか」
「そう言ってくれるならのう」
「そうじゃな」
 ノーム王だけでなくドワーフ王も頷きました。
「わし等もな」
「他の浮島達も巡らせてもらおうか」
「折角の申し出じゃしな」
「そうするか」
「はい、それでは」
 天使長の人も頷いてでした。
 皆は今度は浮島を巡ることになりました、天空のお城の訪問はまだ続くのでした。 
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