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オズのカリフ王

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第九幕その十一

「そう思ったことがある」
「そうであるな」
「しかしな」
「何かな」
「思ってもな」
 それでもというのです。
「それを行動に移さんとな」
「駄目であるしな」
「結局わしはそうしなかった」
「わしもじゃ」
 二人共というのです。
「そうであるな」
「なりたいと思ったが」
「他のことをしてな」
「忍者にはならんかった」
「忍術を身に着けてな」
「身に着けたいならやればいいけれど」
 つぎはぎ娘は子供達が楽しく遊んでいる絵を見てから答えました。
「けれどね」
「実際にやるとなるとな」
「あたしも忍者になりたいって思った時あるわ」
 つぎはぎ娘もでした。
「それでもね」
「しなかったのか」
「他にそれでもっとやりたいことがあったからね」
「歌とダンスか」
「そう、その二つをしたくて」 
 それでというのです。
「あたしは忍者にならなかったの」
「そうなのか」
「あたしが一番したいことはいつもね」
「歌とダンスじゃな」
「その二つだから」
 ノーム王に答えました。
「ならなかったのよ」
「そうか」
「ええ、それであんた達もよね」
「実は忍者になるよりもな」
「やりたいことがあったのね」
「他に何かと遊びたいことがな」
 つぎはぎ娘に笑って答えました。
「あってな」
「忍者になりたいと思い以上に遊びたかったのね」
「その時はな」
「あの時何かと遊んでおったな」
 ドワーフ王も言ってきました。
「お主は」
「そうじゃ、酒を飲んでテレビゲームをしてな」
「それでな」
「楽しんでおったのう」
「それでじゃ」
 そうした状況だったからだというのです。
「わしはな」
「忍者にならずな」
「今に至る」
「わしも酒を飲んでな」
 ドワーフ王も言います。
「その時は旅行にじゃ」
「お主やたらと凝っておった時があったな」
「そうした時に思ってな」
 それでというのです。 
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