わんねー あいつに責任とってもらう だけど好きになっただけヤ
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3-3
その後、その日は体育の授業が午後からで、となりの2組と合同なのだ。組同士のソフトボールの対抗戦。この時は、私は1番ショートで泉希ちゃんは2番ピッチャーと、また一方的に決めていた。
我がチームが先攻で相手のピッチャーは上原璃々 あの時、私の次にゴールした子で泉希ちゃんと同じくらい背の高い子。左利きみたい。
私は、みんなの声援をうけて、最初から振っていった。ピッチャーのグラブをはじいてボールはショートのほうに転がって行ったけど、ファーストが受けたときには、私はベースを駆け抜けていたのだ。だけど、上原璃々はグラブを外して右手を見ていた。仲間も寄っていて 「璃々 冷やした方がいいよ 赤くなってる」という声も聞こえだ。だけど 「大丈夫ヨ! これっくらい 続けるよ みんな 着いて」と、気のせいか私を睨んでいた。
次の泉希ちゃんは、セカンドの頭を越して、その間に私は3塁まで行ったのだけど、後は三振で、その次のボテボテのゴロの間に私がホームを踏んだだけだった。
向こうは上原璃々からで、サードへの強烈なライナーで後ろに逸らしている間に2塁まで来た。その時、私は
「ごめんネ 手 大丈夫なの?」って、話し掛けたのだけど
「なんでもない! なんで謝るネン」と、冷たい返事だったのだ。私は、それ以上、言葉が出なかった。その後は、3本続けて私のとこに飛んできたのだけど、上原璃々を横目でけん制しながら難なくこなしていた。ヨッさんに鍛えられたお陰なんだ。
3回に次の打席が回ってきた時、割と外目のボールばっかりで、私は少し長い目にバットを握って・・・4球目 思いっきり しばいた。ボールはセンターとレフトの間を抜けて・・・だけど、反対側でやっている男の子達の なぜかセンターを守っていた明弘が拾い上げて、こっちを見ているのが2塁ベースを蹴った時に見えていた。私は、そのままホームベースを駆け抜けたのだ。
だけど、その後、途中で交代して上原璃々の姿は見えなくなった。先生に付き添われて、後ろ姿は保健室に向かうのだろう。その後、7回にも代わったピッチャーから、私は、センターを超える当たりでホームベースを踏んでいた。結果、5:0の圧勝だった。
着替え終わった後、私は隣の2組の方へ。教室では、男の子達が着替えているので、女の子達は外に出て廊下でたむろしていたのだ。私は、上原璃々の様子を見にいくつもりだったのだけど、泉希は心配で後ろから付いてきていた。
上原璃々は友達と笑い合っていたけど、右手にはネットの包帯をしていたのだ。
「上原さん ごめんなさい ウチのせいで・・・」
「なんやー あんたー そやから なんで 謝るんやー ウチがヘタクソでちゃんと受けられへんかっただけやー それに これっ 大げさなんやけど しばらく 冷やしてなさいって 先生がー ちょっとした 打ち身なだけ たいしたことあらへん」
「よかったー でも ごめんなさい」と、私は頭を下げていた。
「もう ええってー ウチのクラスの男の子達も、今、中であんたの話で盛り上がってるでー 真っ黒でチビッコなんだけど可愛いってっ 突然のアイドルやー 今までの北川さんも影薄い ね」と、後ろの泉希のほうを見て言っていたけど、泉希ちゃんは反応していなかった。
「水泳では負けへんからなッ!」と、私を睨んできたけど、私が島育ちってこと忘れてるんちがう?。
その日、泉希ちゃんと学校帰りに、後ろから明弘が付いてきていた。
「なんで あんたが 付いて来るのよー 帰るの反対方向やろー」と、泉希ちゃんは大きな声で
「まぁ まぁ 俺は みゅうみゅんがすごいんでー ガードしながら家まで付いて行こうかなって」
「何 ゆうてんネン みゅんはウチで一緒に勉強するんやでー そやからぁー また、背後霊って言われるでー」
「へぇー そーなんか じゃーぁ 俺も・・・」
「あかん 男子禁制やー それに、ウチ等 ボディガードがおるネン」と、泉希ちゃんは後ろを指刺していたら、とぼとぼと利勝が一人で歩いて来ていた。
「ヘッ そうかー じゃぁー 帰るかぁー」
「小泉君は すみれと同じ方向やんかー すみれと帰りぃーなぁー あんた 5年の時は仲よーしてたのに、最近、すみれに冷たいでー」
「そんなつもり ないでー 急に 女っぽーなってきたから・・」
「アホかぁー 当たり前ヤン あっ わかったー すみれの胸がおおきーいなってきたから 意識してるんやろー?」
「ちゃっ ちゃうわー なんやネン 二人とも 貧乳のくせに・・ 俺! あっち 帰るわー」と、明弘は走り去っていった。その後ろから、泉希ちゃんは小石を投げつけていた。
「なぁ 泉希ぃー ブラジャーしてんのん?」
「なんやのん 急に あいつのこと 気にしてんのんかぁー 今日は 体育あるからスポーツブラな いつもは、あんまり変わらへんけどハーフブラとキャミやぁー」
「ふーん すみれはな もう ちゃんしたブラしてるって 4月から」
「まぁ そーやろなー あの子ははっきりわかるもん みゅんは?」
「みゅうみゅんは キャミソールだけ ソフトカップ付きのん」
「そうかー みゅんはゴムまりみたいなもんやからなー ブラとキャミは別のほうがええでー 理由無いけど そのほうが ケジメつくヤン 女の子として」
「ふーん そんなもんなんやー」
私は、友達の女の子達とも すごく 差をつけられていると感じていた。
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