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オズのカリフ王

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第六幕その八

「貴女に笑顔を提供で来ていたら」
「出来ているわよ」
 これがつぎはぎ娘の返事でした。
「楽しそうにしてるでしょ」
「それがですか」
「答えよ、皆が笑顔ならね」
 それならというのです。
「あたしはいいわ、ただね」
「ただとは」
「後で歌って踊りたいけれどいいかしら」
「はい、そう言われるなら」
 是非にという返事でした。
「この晩餐会の後の宴の場で」
「そうしていいのね」
「入浴はもう済ませられましたね」
「ええ、皆ね」 
 それはとです、つぎはぎ娘は答えました。
「あたしも洗濯して乾燥してもらってよ」
「清められましたか」
「そうなったしね」
「では晩餐会の後はすぐにです」
「宴ね」
「それに移りますので」
 だからだというのです。
「その時にね」
「歌って踊って下さい、我々もです」
「ダンスをしてくれるの?」
「いえ、我々の余興は武芸の披露とです」
 それにというのです。
「合唱です」
「皆で歌うのね」
「そちらになります」
「そうなので」
「そういったものを披露します」
「ではそちらをね」
 是非にと言うのでした。
「楽しませてもらうわ」
「それではね」
「はい、つぎはぎ娘さんもです」
「歌って踊るわね」
「そうされて下さい」
 笑顔でお話してでした。
 まずは皆で楽しい晩餐会を過ごしました、その後で。
 宴となりますがつぎはぎ娘もノームとドワーフの人達もです。
 皆で楽しく歌って踊ってそちらを披露しました、その後で。
 騎士団の人達が団長さんを筆頭として剣や槍の武芸にです。
 合唱を披露します、ノーム王はその合唱を前にして驚きました。
「これはよい」
「全くじゃ」
 ドワーフ王も驚いています。
「まさに大勢の声が一つになってな」
「最高の調和を見せておる」
「ただ上手なだけではない」
「迫力もある」
「一体感も感じるぞ」
「この様な合唱があるとはな」
 まさにというのです。
「思わなかった」
「全くじゃ」
「そういえば」
 ジョージはここで言いました。
「ノームやドワーフの人達は」
「皆で歌って踊りますが」
 カルロスも言います。
「合唱はあまり」
「今回の歴訪で飛行船の中でいつも歌って踊ってますけれど」
 ナターシャは首をやや右に傾げさせています。
「それでも合唱は、ですね」
「ノームの人達もドワーフの人達も歌や踊りがお好きですが」 
 それでもと言う恵梨香でした。
「合唱については」
「今回僕達聞いていませんが」
 神宝も言いました。
「若しかして」
「うむ、こうした合唱をすることはな」
 ノーム王が答えました。 
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