『自身』
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『のらねこ』
引っ掻いて噛みついて
逃げてく野良猫の如く去ってく。
此の世の果て
地獄の果て迄堕ちてく。
積み重なる罪も
膨れ上がって崩れてく。
吸って吐くだけの呼吸すら
耐えられなくなってく。
ふと零れた泪に
意味なんて無いんだろう。
カッターで削った机のコトバも
駅のホームの落書きもマーキング。
恥ずかしいけど
唯此処に在るって
それだけだったんだろう...
最初からイタミを
感じないわけじゃなかった。
心が死んでしまう前に
防御しただけなんだろう。
唯それだけだったんだろう...
そして
唯、淋しかったんだろう...
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