『自身』

作者：零那

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『報復』

正義を正義として貫くには
賢くならなきゃいけなかった。
無知で無鉄砲で感情的で
幼稚過ぎて守れなかった。
守る術なんて知らずに
攻めるしか出来なかった。
戦うには盾も必要だったなんて。

沸々と沸き上がる怒りは
止められやしない。
すべての怒りを飼い慣らし
手懐けたつもりだった。
蠢いてく其れを止める事は
誰にも不可能だった。

狂気に溺れ堕ちてく絶頂の中で
美しい朝焼け広がる。
罪を償うなんて出来やしないのに。
必死に足掻き命乞いする
血塗れの此の物体を解体してく。

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