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博士の挑戦状

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第七十六話

                 第七十六話  複合攻撃
 博士はカーミラに対してファンネルだけでなく魔術で竜巻を出してそのうえで攻撃を仕掛けた、すると。
 カーミラは魔法でバリアーを張った、それだけでなく。 
 分身もした、そうして博士の攻撃に対したのだった。
「ああ、これは」
「凄いな」
「そうだね」
 ライゾウとタロは一緒に観ている小田切君の言葉に頷いた。
「バリアーに分身で」
「それで攻撃を防いでね」
「攻撃を狙わせない」
「そうするとはね」
「流石だね」
 小田切君はカーミラをこう評した。
「伊達に何百年も生きていないよ」
「その間魔術を研究してきてな」
「蓄積があるからね」
「凄いね」
 小田切君は唸って言った、カーミラは博士の攻撃を完全に凌いでかわしていた。
 そうして戦いつつだった、博士に雷や炎を放って攻撃するが。
 博士も防ぐ、博士はその状況を見て言った。
「見事じゃ」
「言った通りでしょ」
「見事に防いでおる」
 こうカーミラに返した。
「そしてかわしておる」
「私は嘘は言わないわ」
 カーミラは不敵な笑みで言った。
「だからよ」
「そうしてみせたか」
「ええ、しかし流石ね」
 博士にこうも言った。
「かなり際どいわ」
「そうであるか」
「ええ、ぎりぎりといったところよ」
「そうか、ではあと少し攻撃を激しくしたいが」
「したい?」
「わしも限界じゃ」
 こう言うのだった。
「だからな」
「これで終わりなのね」
「そうさせてもらう」
「そう言われると私もね」
 カーミラは博士の言葉に特に驚きもせず述べた。
「ぎりぎりと言ったから」
「限界であるな」
「先生達と一緒でね」
 今田先生と今日子先生の方を見つつ話した。
「これでね」
「終わりじゃな」
「そうさせてもらうわ」
「ではこの勝負も引き分けじゃ」
 こう言って攻撃を終えた、カーミラも残りの攻撃を防いでかわすと反撃をしなかった。かくして今回の勝負も引き分けに終わったのだった。


第七十六話   完


                    2023・6・30 
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