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ドリトル先生の落語

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第五幕その二

「けれどね」
「それがですね」
「外国の人となるとね」
「かなり珍しいですね」
「日本語は難しいからね」  
 先生はお箸でハンバーグを食べつつ答えました。
「やっぱり」
「何といってもですよね」
「うん、このことは否定出来ないよ」
「そうですよね」
「日本人は外国語を学ぶことに苦労するけれど」
「それは日本語に親しみ過ぎているからですね」
「文法も文字もね」
 こういったものがというのです。
「何もかもがね」
「他の言語と違いますね」
「文字が三種類もあるとか」
 そうしたというのです。
「言語はね」
「他にはないですよね」
「しかも文法があまりにも独特で」
 このこともあってというのです。
「この言葉を使っていると」
「他の言語と違い過ぎて」
「学ぶにあたってね」
「苦労しますね」
「あまりにも難しい言語を使っていると」 
 そうしていると、というのです。
「他の言語をね」
「学びにくくなりますね」
「そうなるから」
 だからだというのです。
「日本人は他の言語を学ぶことに苦労しているんだ」
「例えば英語ですと」 
 トミーは言いました。
「欧州の言語はラテン語が元で」
「そうだね」
「ラテン語を覚えますと」
「そうだよ、英語も学びやすくてね」
「他の欧州の言語もですよね」
「特にイタリア語やスペイン語、フランス語はね」
 こうした言語はというのです。
「わかるよ」
「ラテン語を覚えますと」
「全部ラテン系の言語だからね」
「それだけに」
「そこにポルトガル語も入るね」 
 この言語もというのです。
「ラテン語を覚えたらこうした言語は全部大体わかるよ」
「本当にそうですね」
「だからイタリア人がスペインとか中南米に行ってもね」
 スペイン語を話す国々にというのです。
「結構普通にね」
「話せますね」
「そしてフランスに行ってもね」
「同じですよね」
「そうなんだよ、あと中国語は漢字だけれど」
 文字はそうでもというのです。
「文法は同じだからね」
「学びやすいですよね」
「中国人から見ても欧州の言語はそうで」
「欧州の人達から見ても」
「中国語は学びやすいよ、けれどね」
 それがというのです。
「他の国の人が日本語を学ぶとなると」
「悪魔の言語って言う人いるけれど」
 老馬は真顔で言いました。
「まさにそうだからね」
「先生も覚えてお話するのに苦労したしね」
 ジップも言いました。
「他の言語よりも」
「色々な言語を話せて書けても」
 先生はと言うトートーでした。
「それでもだからね」
「僕達の言葉もわかって喋られるのに」
 それはと言うガブガブでした。
「日本語には苦労したね」
「何でこんな文法になったのかしら」
 ダブダブは首を傾げさせました。 
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