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ドリトル先生の落語

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第五幕その一

               第五幕  イギリス人で女性で
 先生は自分が買った落語の専門書を読み終わって自宅で動物の皆に意を決した笑顔でお話しました。
「次の次の論文は落語にするよ」
「それに決めたんだね」
「そうなのね」
「決まりかけていたけれど」
「それで決めたんだね」
「そうだよ、やっぱり奥が深くて面白くてね」
 皆に笑顔でお話します。
「笑える文化だから」
「それでだね」
「落語にするんだね」
「そう決めたんだね」
「先生としては」
「そうだよ、そしてね」
 そのうえでというのです。
「これから落語の本を読んでいくよ」
「論文を書く為に」
「そうしていくんだね」
「落語の本をどんどん読んで」
「それで書くんだね」
「そうするよ、ただ僕が学ぶ落語はね」 
 先生はそちらのお話もしました。
「やっぱり上方落語だね」
「そちらだね」
「そちらの落語にするんだね」
「東京の方じゃなくて」
「そちらになのね」
「そうなんだ、僕は日本人としては関西人になるね」
 皆にこうも言いました。
「そうだね」
「関西に住んでるからね」
「神戸にね」
「それじゃあそうなるね」
「先生は関西人よ」
「僕達だってね」
「そう、関西人だしどうもあちらの落語はね」
 東京の方のというのです。
「悪くはないけれど」
「第一は関西」
「こっちのものね」
「そうなるんだね」
「そうなるからね」
 だからだというのです。
「もうね」
「上方の落語を学んで」
「そして論文にする」
「そうするのね」
「そうするよ」
 実際にという返事でした。
「次の次の論文ではね」
「それじゃあ頑張ってね」
「先生の学問なら応援するわ」
「何しろ先生は生粋の学者さんだからね」
「学問なら何でも楽しくやっていく」
「そうした人だからね」
「ではね」 
 先生も笑顔で応えてでした。
 自宅でも落語を聞きます、するとです。
 一緒に聞いていたトミーが晩ご飯の時にハンバーグとトマトとモツァレラチーズそれに胡瓜とセロリのサラダにお漬けものと茸のお味噌汁に白いご飯を食べながら先生に言いました。
「最近先生お笑いのお話をされますが」
「うん、それで落語の論文も書くことにしたよ」
「それでなんですが」
 お箸を使いつつ言うのでした。
「実は大阪でイギリス人の落語家さんがおられるそうですよ」
「へえ、そうなんだ」
「しかも若い女の人だそうです」
「イギリス人で若い女性の落語家さんだね」
「珍しいですね」
「最近女性の落語家さんもおられるけど」
 それがと言う先生でした。 
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