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オズのカリフ王

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第五幕その一

                第五幕  お空を見て
 夕方になってです。
 ノーム王は赤くなってきた世界の中で言いました。
「うむ、よいな」
「全くだな」
 ドワーフ王も応えます。
「青空から夕方になる」
「これがよいのじゃ」
「地上もそうじゃが」
「空はな」
「ずっと地下におるとな」
「こうしたことがないからな」
 二人でお話するのでした。
「これが見られるのだから」
「実によい」
「最近はわし等も動画や空を見られる透けた部屋ももうけておるが」
「やはりこの目で見ることだな」
「これが一番いい」
「何と言ってもな」
 食べ終わって後片付けもしてからお話するのでした。
「空はよい」
「最高じゃ」
 こうお話してでした。
 王様達はノームそれにドワーフの人達と一緒に夕方を見て楽しみます、その王様達を見てそうしてでした。
 ビリーナは考えるお顔になってです、こんなことを言いました。
「普段見られないものを見られるってね」
「そのことは嬉しいことね」
「そういうことね」
「そうよね」 
 ポリクロームはビリーナの言葉に頷きました。
「私達だって地下の世界に行ったら」
「その景色を楽しむわね」
「土の世界を」
「それにヒカリゴケで照らされた中をね」
「そしてノームやドワーフの人達は」
「お空を普段見られないから」
「お空が好きなのよね」
 こうビリーナに言いました。
「見て心から楽しめる」
「そういうことね」
「要するにね」
 二人でお話しました、そしてです。
 皆で夕方のお空それに周りを見てでした。
 そこから赤から徐々に紫になっていってです。
 濃紫の世界になってお月様、三日月とお星様達を見てでした。ノーム王もドワーフ王も心から楽しんで、です。
 歌って踊る様になりました、そこにつぎはぎ娘も入りますが。
 ノーム王は喜びの歌と踊りの後で言いました。
「実に奇麗じゃ」
「この夜空がなのね」
「こんな奇麗なものはない」
「それで歌って踊ったのね」
「うむ、しかしな」
「しかし?」
「もうすぐ寝ないといけないのう」
 ノーム王はこのことを残念そうに言いました。
「遅くとも十時にはのう」
「あたしは違うけれどね」 
 つぎはぎ娘は自分の身体のことからお話しました。
「寝ないといけないわよ」
「そうであるな」
「寝ないと普通の身体の人達はね」
「身体に悪いのう」
「凄くね、だから皆よ」
 オズの国ではです。
「夜は寝るのよ」
「そして日の出と共に起きるな」
「そうしてるのよ」
 こうノーム王にお話します。
「だからあんた達もね」
「今から少ししたらな」
「寝ることよ」
 こう言うのでした。 
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