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オズのカリフ王

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第四幕その十

「皆本当にお酒好きね」
「大好きじゃ」
 実際にという返事でした。
「わし等はな」
「そうよね」
 見れば皆食べながらジョッキを手放しません、どのジョッキにもビールがあります。
「特にビールがかしら」
「あればあるだけ飲むな」
「それでお食事になるとなのね」
「よく飲むのじゃ」
「そうよね」
「酒があると最高じゃ」
「いや、一緒におるとな」
 ノーム王もジョッキを手に大きなソーセージにかぶりつきつつ言いました。
「わし等もな」
「共に飲むのう」
「付き合いでな」
「お主達も酒好きだからな」
「好きだが流石にな」
 見れば他のノームの人達も皆楽しく飲んでいます。
「お主達程はな」
「飲まんか」
「お主達は代名詞になっておるではないか」
 お酒が好きということがというのです。
「まさにな」
「ははは、そういえばそうだな」
 ドワーフ王も否定しません。
「わし等は」
「それを見るとな」
「わし等程にはか」
「好きではないぞ、飲み比べをしてもな」
 ドワーフの人達と、というのです。
「勝てぬしな」
「わし等はまた好き過ぎるか」
「実にな」 
 こう言うのでした。
「わし等から見れば」
「そう言えばダークエルフやトロールの者達も言うな」
「オーク達もであろう」
「地下で暮らす者達もな」
 誰もがというのです。
「わし等は酒が好き過ぎてな」
「強過ぎるな」
「そう言うわ」
「実際かなり飲んでるわ」
 ポリクロームは露を舐めつつ言いました。
「この前張飛さんとお会いしたけれど」
「天帝にお仕えしておるか」
「ええ、かつては豪傑で将軍で」 
 外の世界ではというのです。
「今は天帝にお仕えする神様のお一人だけれど」
「あの人もか」
「物凄いお酒が好きだけれどね」
「そこまで好きか」
「他にも魯智深さんもお好きだけれど」
「張飛さんもか」
「もう大好きで」 
 それでというのだ。 
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