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オズのカリフ王

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第三幕その九

「あんたもね」
「それならね」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「あんたのそのぴょんぴょん跳ねられて」
 そうしてというのです。
「どんな動きも出来る身体はいいと思う時があるわ」
「そうなの」
「だってどんな無茶もね」
 それこそというのです。
「出来るでしょ」
「だからなの」
「どれだけ跳ねても曲がっても」
「あたしは何ともないわ」
「自由自在な身体の動きが出来るから」
「いいってなのね」
「思う時があるわ」
 こう言うのでした。
「本当にね」
「つぎはぎ娘って骨も筋肉もないからね」
 ジョージも言ってきました。
「本当に自由な動きが出来るからね」
「どんな方向にも身体が曲がるし」
 恵梨香が言ってきました。
「好きなだけ跳ねられるし」
「凄い身体よね」
 ナターシャも思うことでした。
「とても柔らかいし」
「しかも疲れないから」
 カルロスはこのことを思いました。
「幾らでも動けるしね」
「しかも軽いからくるくる動けるよ」
 神宝も言います。
「こんな身体外の世界では絶対にないからね」
「この身体で悪い思いしたことはないわ」 
 つぎはぎ娘自身もでした。
「本当にね」
「それわかるよ」
「そんな有り難い身体だとね」
「誰も不満に思わないわ」
「それこそね」
「誰だってね」
「そうよね、この身体に感謝しながら」
 そうしてというのです。
「これからも楽しんでいくわ、食べる必要も飲む必要も寝る必要もないしね」
「その三つはね」
「僕達は楽しんでいるからね」
「どれも凄くいいから」
「そこは違うわね」
「出来てよかったと思うわ」
「そうなのね、楽しんでいるならいいわ」
 他の皆がというのです。
「あたしはその時の笑顔を見て楽しんでるしね」
「食べることはなくても」 
 それでもと言うトロットでした。
「その時の皆の笑顔はね」
「最高のご馳走よ」
「そうよね」
「だからね」
 それでというのです。
「食べることはなくても」
「食べることは好きね」
「そうなのよ」
 実際にというのです。
「あたし達食べることのない人達はね」
「それを見ることが」
「そうなのよ」
「成程ね」
「それでお昼は何を食べるのかしら」
 つぎはぎ娘はトロットに尋ねました。
「一体」
「まだ考えてなかったわ」
「そうなの」
「ポリクロームは露だけれど」
「ええ、私はね」 
 ポリクロームも応えました。 
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