| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

X ーthe another storyー

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三十一話 墓参その十二

「昴流さんもです」
「その人とね」
「お会いして」
 そしてというのだ。
「戦うこともです」
「有り得るわね」
「その時他の地の龍の方も出られたなら」
 それならというのだ。
「僕達もです」
「戦うことになるわね」
「そうなります」
「そうね、けれど」
「はい、戦いになれば」
 征一狼はさらに言った。
「勝たねばなりません」
「この世界の為に」
「必ず」
「やるで、この時の為にわい等は生きて来たんや」
 空汰は両手を拳にして言った。
「そやからな」
「それならですね」
「何があっても勝たんとあきませんね」
「その通りです、ではお互いに助け合い」
「そしてですね」
「今ですが」
 征一狼は笑顔で話した。
「小鳥さんがお料理を作ってくれていますね」
「ああ、今日は鍋だ」
 昴流が微笑んで応えた。
「冷えるからそれにすると言っていた」
「そうですね、ではそのお鍋をです」
「ここにいる全員でだな」
「食べましょう、ただ僕はこれで帰らせて頂きます」
「家にか」
「妻と娘が待っていますので」
 このこともだった、征一狼は微笑んで話した。
「家族で食べたいので」
「だからか」
「雑誌の編集者をしていますと」
「忙しいか」
「先生の都合に合わせてです」
 そのうえでというのだ。
「僕達も動かないといけないですから」
「漫画かさんの都合でか」
「何かとでスケジュールも変わりますし」
「その他の仕事もか」
「色々あるので」
 その為にというのだ。
「家庭で食べられる時も少ないです」
「一家団欒の時もか」
「ですから大切にしたいので」
 そうした時をというのだ。
「申し訳ないですがこれで」
「私も。神父さんにお食事に誘われているから」
 火煉も微笑んで言ってきた。
「だからね」
「あんたもか」
「ええ、私を救って迎え入れてくれた人なのよ」
「あの教会の神父さんだな」
「私にとっては親と同じよ」
 その神父はというのだ。
「とても立派な人でね」
「その人に誘われるとなるとか」
「私も断れないわ」
「わかった、それじゃあな」
「教会でね」
 火煉は食事の場所の話もした。
「一緒に食べて来るわ」
「そうするか」
「だからこれでね」
「ではまたの機会に皆で食べましょう」
 嵐が言ってきた。
「そうしましょう」
「そうですね、征一狼さんと火煉さんは別の機会で」
 護刃が応えた。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧