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X ーthe another storyー

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第三十一話 墓参その十一

「だからね」
「俺はだな」
「彼女を守るんだ、いいね」
「昴流さんに似ているならか」
「絶対にね」
「そのことも約束する、ではだ」
 あらためてだ、神威は昴流に言葉を返した。
「その時はな」
「僕と一緒にだね」
「俺は絶対にな」
「来てくれるんだね」
「そうさせてもらいます」
「僕もです」
 玳透も決意した顔で言ってきた、彼もまたそこには覚悟があり昴流に対して強い声で言うのだった。
「その時は」
「君もだね」
「僕は天の龍ではないですが」
 それでもというのだ。
「皆さんと一緒にいますし」
「僕ともだね」
「そして昴流さんに何かあるなら」
「その時はだね」
「一緒にいさせてもらいます」
「そうしてくれるんだね」
「約束します」
 昴流に顔を向けて強い声で誓った。
「必ず」
「いいお考えです、ですが」
 征一狼は強く言う玳透に顔を向けて話した。
「玳透君、君はです」
「何でしょうか」
「丁様をお護りする役目がありますね」
「そのことをですか」
「まずはです」 
 第一にというのだ。
「お考えですね」
「それは」
 玳透も即座に答えた。
「僕にしましても」
「それは何よりです、ではです」
「昴流さんはですか」
「僕達がいますので」
 微笑んでだ、征一狼は答えた。
「安心して下さい、そして」
「丁様をですね」
「お護り下さい、あの方がおられてこそです」
「僕達もありますね」
「あの方は僕達の柱です」
「それも絶対の」
「天の龍を束ねる」
 そうしたというのだ。
「方であられ」
「夢見のお力もあるので」
「ですから」
 このこともあるからだというのだ。
「君のお務めは極めて重要です」
「わかっています、では」
「何がありましても」
 それでもというのだ。
「昴流君のことも」
「征一狼さんそれに天の龍の皆さんにですね」
「任せて下さい、その代わりに」
「丁様のご安全をですね」
「お願い出来ますね」
「必ず」
 ここで運命がまた別れた、だが。
 玳透の他の誰もこのことにはまだ気付かなかった、そのうえで彼は征一狼に対してさらに言ったのであった。
「お護りします」
「お願いします、おそらく戦いは」
「間もなくはじまるわ」
 火煉が応えた。
「お互いに揃ったし」
「そうなって暫く経つので」
「戦いもね」
「はじまります」
「もうその時が来たわね」
「ですから」
 征一狼はさらに話した。 
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