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ヘタリア学園

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第千二百十六話  女を馬鹿にすると

第千二百十六話  女を馬鹿にすると
 プロイセンの上司フリードリヒ大王は男の人です。この人は不思議なところがありましてどうも女性を好きではないようです。その周りにはいつも青年士官やそうした人ばかりがいます。
 音楽に食事にコーヒーに学問にと嗜好を見せていますがこの人は女性は近付けません。そしてこんなことも言うのです。
「女なぞ子供を産ませる道具でしかない」
「おお、流石フリッツ親父だぜ」
 プロイセンはそんなプロイセンの言葉にかなり賛同しています。
「そうだよな。親父はだからいいんだよ」
「女なぞ何の役にも立たないものだ」
 この人はこう言ってはばかりません。しかしです。
 オーストリアさんの上司は言うまでもなくあの女帝です。おまけにハンガリーもいます。この二人がフリードリヒ大王のその言葉に何も思わない筈がありません。
「女は子供を産むしかできないですって!?」
「今度はそんなことを」
 二人はかなり怒っています。しかもこの二人だけではありませんでした。
 当時はフランスの上司でかなり重要な位置にいる人も女の人でした。ポンバドュール夫人です。この人も大王の話を聞いておかんむりです。
「そうですの。それでしたらこちらにも考えがありましてよ」
 細面のその顔をぴくぴくとさせています。丁度プロイセンとの仲が悪くなってきた時です。そしてプロイセンにとってあまりよくないことはさらに続きます。
 何とロシアの上司もです。この時は女の人でした。しかもそもそもフリードリヒ大王が大嫌いでした。お話に出て来ただけで思いきり不機嫌になる程です。
「すぐにプロイセンに兵を向ける用意をするのです」
 オーストリアさんの上司並にプロイセンの上司を嫌っています。とにかく女性には嫌われている人なのです。


第千二百十六話   完


                                         2010・2・5
 
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