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X ーthe another storyー

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第二十九話 家族その十六

「戦争前まではね、それで今はね」
「もうですね」
「本当にあまりね」
「呼ばれなくなったんですね」
「今の人もそう呼ばれることに違和感あると言われてるわ」
 今現在の都知事もというのだ。
「そんな閣下と呼ばれる様な」
「そうした立場ではないとですか」
「言ってるわ、だから今はちょっと出たけれど」
「今は庚さんもですか」
「あまりこうお呼びしないわ」
「閣下とは」
「普通に都知事とね」
 その様にというのだ。
「お呼びしているわ」
「そうですか」
「そうなの。ただ今の都知事は少し身体が弱いから」
 このこともだ、庚は話した。
「そのことは頭に入れてね」
「庚さんも働かれてるんですね」
「そうしているわ」
 表の仕事ではというのだ。
「お身体を壊さない様にね」
「そこは注意されてるんですね」
「さもないとね」
「お身体が弱くて」
「すぐに体調を崩されるから」
 そうなるからだというのだ。
「それでね」
「気を付けてですね」
「私もスケジュールを決めているのよ」
「体調管理は必須よ」
 颯姫は冷静に述べた。
「ほんの少し油断するとね」
「崩れたりするわね」
「そうなるから」
 だからだというのだ。
「本当にね」
「気を付けることね」
「私も意識しているから」
 体調管理のことはというのだ。
「崩したことはないわ」
「貴女はいつも体調は万全ね」
「少し熱が出ただけで」
 まさにそれだけでというのだ。
「体調は大きく変わるから」
「そうですね」 
 まさにとだ、哪吒も話を聞いて述べた。
「僕も風邪をひくとです」
「普段通りにいかなくなるわね」
「はい」
 そうだというのだ。
「そうなります」
「だからよ」
「颯姫さんもですか」
「体調管理は意識しているわ」
「いつもですね」
「そうよ」
 まさにというのだ。 
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