夢幻水滸伝
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第三百五話 東と南からその六
「やっぱり敵の防衛ラインを突破するにはな」
「僕ちんですか」
「そや、地中を進んで」
その神具を使ってというのだ。
「そのうえでな」
「敵の後方にですか」
「部隊を率いて出てな」
「突破ですか」
「制空権を握った後でな」
そのうえでというのだ。
「そうしてな」
「攻めますか」
「ああ、そうしたらな」
「やはり空軍の後ですね」
「そや、空軍で制空権を掌握してな」
そしてというのだ。
「敵の状況を上から見て」
「またお空から攻撃する」
「そうなる様にしてな」
「陸上部隊ですね」
「これはこの世界やと昔からやしな」
「飛べる種族の人もいて」
「それで飛ぶ生きものに乗ったりな」
これはドラゴンやペガサスである、人はこうした生きものにも乗って空を飛んでいるのがこの世界なのだ。
「そしてな」
「術でも飛べますし」
「航空機の存在は大きいが」
それでもというのだ。
「それがなくてもな」
「飛べますね」
「この世界やとな」
「そやから空での戦は前からあって」
「飛行機がなくてもや」
そうであってもというのだ。
「制空権のことはあった」
「そうですね」
「それだけにや」
メルヴィルはさらに言った。
「今回もな」
「まずはお空ですね」
「そうなるわ」
「それでや」
空の話を終えてだった、メルヴィルはあらためて言った。
「ヴォネガットとセリューちゃんはフォークナーの指揮下でな」
「軍を率いる」
「そうして戦うっすね」
「ヴォネガットは主に後方を担当してや」
そしてというのだ。
「セリューちゃんは遊撃隊をな」
「受け持つっすね」
「そや、フォークナーが主力を率いてな」
そうして戦いというのだ。
「二人はな」
「それぞれですね」
「そちらを担当して戦うっすね」
「そや、ケンタッキーの敵軍は十五万」
これだけの軍勢で守っているというのだ。
「敵軍のおよそ半分やな」
「それだけ私達の主力を警戒しているということですね」
「その通りや、しかしな」
「その十五万の敵軍をですか」
「ここで破るで」
ヴォネガットに答えた。
「ええな」
「それでは」
「そしてな」
メルヴィルは自分の話をさらに続けた。
「さらにや」
「北上しますね」
「目指すはシカゴや」
この街だというのだ。
「敵の本拠地のな」
「まさにあの街ですね」
「ミシシッピー川を北上してや」
その様に進軍していきというのだ。
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