スーパー戦隊総決戦
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第一話 サキュバス乱入その八
「こちらはそれでいい」
「わかりました。ではここはです」
彼等は一斉に一歩退いてシンケンジャー、デカレンジャー達と間を開けた。そうしてそのうえでまたアクマロが戦士達に対して告げるのであった。
「シンケンジャー、デカレンジャーの皆さん」
「何だってんだよ、この公家野郎」
「今日はこれまで」
その慇懃無礼な仕草でデカレッドに一礼してから述べた。
「また御会いしましょう」
「ここでデリートしてやる!」
デカレッドは彼に対してこう返す。
「そこにいやがれ、今すぐに宇宙裁判所にジャッジメントをしてもらうからな!」
「そんなことができるものか」
その彼にシタリが悠然と返す。
「わし等はアリエナイザーではないのじゃぞ」
「何っ、そうなのか!?」
「だから外道衆じゃ」
それだというのである。
「それでどうしてジャッジメントとかいうことをされるのじゃ」
「そういえばそうか」
「馬鹿っ、それで納得するなっ」
デカブルーが横から彼を叱る。
「相手はどちらにしろ凶悪犯なんだぞ」
「そうだな、そういえばそうだな」
「まあ確かにアリエナイザーではないですね」
デカブレイクはどちらかというとデカレッド寄りだった。
「けれどジャッジメントはできると思いますよ」
「そうか、それならよ」
「それはまたの機会に」
彼等が騒いでいる間にアクマロが言ってきた。
「それまで御機嫌よう」
「あっ、こら待ちやがれ!」
「待てと言われて待つ奴がおるものか」
またデカレッドに言い返すシタリだった。
「次に会った時はシンケンジャー共々倒してやるからな」
「ではまたね」
サキュバスも言って姿を消す。後に残ったのは地団駄を踏むデカレッドだけであった。
「糞っ、何だかんだで逃げられたじゃねえかよ!」
「やれやれ」
デカイエローがかなり余裕のある声で述べてきた。仕草もそうした感じになっている。
「振り出しに戻りね」
「いや、どうもそうではないみたいだ」
しかしであった。ここで彼等の前に丈の長い黒い服を来た青い犬が出て来た。身体は人間のものだがその頭は犬のものである。
「どうやらな」
「犬!?」
「ああ、犬だよな」
その彼を見てシンケングリーンとシンケンゴールドが言い合う。その顔は素っ頓狂なものになっていてその目をしばたかせている。
「間違いない、犬だ」
「どう見てもな」
「ああ、ボスだよ」
デカレッドが彼等に話す。
「地球署の署長ドギー=クルーガーだよ」
「ドギー=クルーガー!?」
「そうだ、アヌビス星人だ」
デカブルーがシンケンジャー達に対して話す。
「宇宙警察きっての敏腕刑事だ」
「いや、そうではない」
しかしドギーは今のデカブルーの言葉は否定した。これは謙遜であった。
「俺はただ運がよかっただけだ」
「それは違うな」
だがこれはすぐにシンケンレッドによって否定された。
「その腕はかなりのものだな」
「わかるというのか?」
「そうだ、姿形を見ればそれでわかる」
そうだというのである。
「それでだ」
「そうか。シンケンジャーだったな」
彼等に対して言うドギーだった。
「君達のことは聞いていた」
「そうだったのか」
「詳しい話をしたい」
彼から言ってきたことであった。
ページ上へ戻る