夢幻水滸伝
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第三百四話 二十州掌握その九
「そういうことや」
「だからこそ守りますね」
「防御に徹しますね」
「彼等は」
「そうするのですね」
「そや、しかしや」
それでもとだ、メルヴィルはさらに言った。
「こっちも勝つるもりや」
「それならですね」
「こちらはその守りを破る」
「そうしますね」
「それを考えるで、敵の防衛ラインの状況を念入りに調べてな」
まずはそうしてというのだ。
「そしてや」
「攻めますか」
「そうするで、それでやけどな」
メルヴィルは将官達にさらに話した。
「やっぱり一番使いたいのは空軍やな」
「そうなりますね」
「我々は航空戦力も優位に立っています」
「航空機も飛兵もいます」
「だからですね」
「そうした戦力を使ってな」
そのうえでというのだ。
「攻めるし偵察にもな」
「用いますね」
「調べることについても」
「そうしますね」
「空から見ること程ええもんはない」
偵察にはというのだ。
「どんなに隠しても地下とか建物の中に隠さんとな」
「さもないと、ですね」
「丸見えですね」
「空から見れば」
「左様ですね」
「そや、ただ敵もアホやない」
ルイス達を決して侮っていない、それで言うのだった。
「やっぱり空から見られてると思ったらな」
「防ごうとしますね」
「そうしますね」
「当然として」
「その為の対空防御であっちも航空戦力がある」
彼等にしてもというのだ。
「そしてわし等はレーダーがあるが」
「はい、五大湖の方もですね」
「レーダーを備えていますね」
「そうですね」
「そや、それで見付けてな」
そのうえでというのだ。
「対して来る」
「そうですね」
「レーダーがあるとないので全く違います」
「何といっても」
「あれは非常に素晴らしい兵器です」
「確認出来ることは最大の武器や」
メルヴィルは言い切った。
「戦においてな」
「左様ですね」
「それではですね」
「五大湖の方もレーダーを配備し」
「そして迎撃してきますね」
「そや、しかしな」
それでもとだ、メルヴィルは話した。
「この世に万能のもんはない、それはレーダーでもや」
「同じですか」
「そうなのですね」
「非常に頼りになりますが」
「万能ではないですか」
「弱点もある」
レーダーにはというのだ。
「ほんまな」
「そういいますと」
「どういった弱点があるのでしょうか」
「レーダーには」
「実は低空には電波を送れんでな」
それでというのだ。
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