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X ーthe another storyー

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第二十二話 姉妹その三

「天の龍の神威にその剣が手に入れば」
「その時は」
「いよいよね」 
 まさにという口調で言うのだった。
「本格的な戦いがね」
「はじまりますか」
「彼が選択をするから」
 その時はというのだ。
「だからね」
「それで、ですね」
「彼が選択をすれば」
「そこからですね」
「地の龍の神威も決まるから」
「それで五人」
 颯姫は紅茶を右手に持ち言った。
「そうなるわね」
「そして五人となれば」
「私達地の龍が」
「その時はね」
 まさにというのだ。
「残る二人の地の龍もね」
「ここに来るのね」
「そして七人揃うわ」
「そうなのね」
「ええ、こう思っていたわね」
 微笑みだ、庚は颯姫と哪吒に話した。
「何故私達は四人のままか」
「牙暁を入れて」
「地の龍は」
「そこから集まらないのは」
 それはというのだ。
「どうしてかと思っていたわね」
「そう聞かれるとその通りですね」
 哪吒が答えた。
「天の龍は揃ってきているのに」
「はい、遂に最後のです」
「天の龍、皇昴流もよ」
「議事堂に向かっていて」
「揃うわ、後はね」
「神威の決断だけですね」
「そうよ、けれどね」
「それに対して僕達は」 
 哪吒はまた言った。
「地の龍の神威は彼の選択からで」
「こちらに来てくれるしね」
「後のお二方は」
「何故来ないのかしら」
 颯姫は疑問を述べた。
「一体、いえ」
「貴方はわかるわね」
「二つ考えられるわ」
 いつもの機械的な顔と声で述べた。
「一つは個人主義もう一つは」
「何かしら」
「戦いを好まない」 
 こう庚に答えた。
「その二つよ」
「ええ、一人はまさにね」
「個人主義なの」
「どうもね、そしてもう一人はね」
「戦いが嫌いなのね」
「だから来ないのよ」
「そうなの。けれど嫌っても」
 戦いをとだ、颯姫は機械的な声と顔のまま話した。
「私達の戦いは」
「避けられないわね」
「それが運命だから」
 それ故にというのだ。
「そうだけれど」
「それでもよ」
「その人は避けたいのね」
「そうなのよ」
 庚もそうだと答えた。 
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