夢幻水滸伝
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第二百九十八話 艦上の会談その十一
「こっちもな」
「ああ、降りかかる火の粉は払わんとあかん」
「それにや」
ホーソーンはさらに言った。
「私等はどの勢力にも降るつもりはない」
「アメリカそして世界を統一するのはわい等や」
「そのことを決めてるさかいな」
だからだというのだ。
「ここで降ることはな」
「ないわ」
「そや」
絶対にというのだ。
「それはな」
「そやからな」
「メルヴィルさん達が来るなら」
「戦おうな」
「そして逆にや」
エミリーに強い声で言った。
「あの人等をな」
「倒してな」
「逆に仲間に入れような」
「入れられるんやなくてな」
「こっちが入れるんや」
笑顔での言葉だった。
「そうしよな」
「ああ、是非な」
こう話した、そしてだった。
二人は戦を決意した、ここですぐにエミリーは言った。
「問題は南のな」
「ああ、ノースカロライナ州のセリューちゃんやな」
ホーソーンも応えた。
「あの娘やな」
「こっちに一切動いてへんけどな」
「領土的野心はないみたいやな」
「あの州を統一してな」
ノースカロライナ州をというのだ。
「それ以上はな」
「動いてへんな」
「そやけどな」
「これからもそうとは限らんし」
「そやからな」
今はというのだ。
「あの娘とどうするか」
「それが問題やな」
「そやな」
「ここはあの娘と中立条約を結ぶか」
「そうしよか」
「後ろの憂いをなくさんと」
ホーソーンは真面目な顔で話した。
「さもないとな」
「何時後ろから来られるかわからんからな」
「セリューちゃんは曲がったことはせんが」
「そやかて何もせんわけにもいかんわ」
「用心は必要や」
これは絶対にというのだった。
「そやからな」
「ああ、ここはな」
「あの娘と外交交渉をして」
「中立条約なり結ぼうな」
二人で話してだった。
そのうえでセリューの方に使者を送って中立条約の話をした、するとその使者がセリューの返事を持って帰ってきた。
「喜んでとのことです」
「中立条約結ぶってか」
「そう返事してきたんやな」
「はい」
オークの使者は二人にその通りだと答えた。
「そう言っています」
「そうか、ほなな」
「即座に正式に条約結ぼうな」
「それで他の勢力ともな」
「中立条約結ぼうな」
二人はさらに話した。
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