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夢幻水滸伝

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第二百九十七話 バイキングの戦いその五

「それで、です」
「星の方ともですね」
「そうした考えで話し合いでことが済むなら」
「それで、ですね」
「ええと思ってます」
「では」
「アメリカも結構な星のモンがおって」
 このことはホーソーンも知っている、どの州に誰がいるかもしっかりと把握して情報も常に聞いている。
「動いてますし」
「このバージニア州の周りでもです」
 その州でもとだ、市長はポタージュをスプーンで飲みつつ話した。
「星の方々が活動されてます」
「そうですね」
「例えばペンシルバニア州でもです」
 この州でもというのだ。
「メアリー=スノー様がおられて」
「州の統一を進めてますね」
「左様です」
「あの娘のことは知ってます」
 こう市長に返した。
「起きた世界でも」
「お付き合いがありますか」
「友達同士です」
「それは何よりですね」
 市長はホーソーンの返事を聞いて笑顔で応えた。
「では然るべき時に」
「その時にですね」
「はい、お話をされては」
「衝突する前に」
「例えばです」
 市長はこう前置きして話した。
「ホーソーン様がこのバージニア州を統一して」
「それでメアリーちゃんがペンシルバニア州を統一して」
「お二方がおられるそれぞれの州の間のウエストバージニア州をどうするか」
「その段階になってですね」
「お話をされてもです」
「ええですか」
「そうかと」
「ほなそうしますか」
 ホーソーンはサラダを食べつつ応えた、野菜料理は他には茸と玉葱それにほうれん草とハムのオリーブ炒めがありソーセージそれに鱈のフライがある。デザートは林檎で酒もある。
「その時が来れば」
「はい、話でお話が済めば」
「それでいい」
「そうですし」
「というかですよ」
 船乗りはここで笑って言った。
「先程スノー様をお名前で呼ばれましたね」
「エミリーちゃんと」
「しかもちゃん付けで」
「それが何か」
「いや、かなり親しいですね」
「起きた世界では。恋愛関係やないですが」
 それでもとだ、ホーソーンは答えた。
「しかしです」
「それでもですね」
「はい、親しいです」 
 このことは事実だというのだ。
「そうした友人関係です」
「ではお話も」
「スムーズにいくと」
「思いましたけどね、私は」
「そうなっても」
「初対面同士よりもです」
 それで話をするよりもというのだ。
「やっぱりです」
「知ってるモン同士でする」
「その方がええですね」
「それも親しい者同士なら」
 市長はポークチャップを楽しんで食べつつ答えた。 
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