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仮面ライダーAP

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北欧編 仮面ライダーRC&レジスタンスガールズ 最終話

 その後。ドナルド・ベイカー市長の救出成功とノバシェードの完全撤退が確認されたことにより、正規軍による空爆は中止が決定された。
 「非情な決断」を下さずに済んだ軍部の高官達と、この国の首都(エンデバーランド)からその情報を耳にしたヘレン・アーヴィング特務捜査官は、揃って胸を撫で下ろしていたのだという。ヘレンの懸命な説得によって生まれた「時間」が、この奇跡を引き寄せたのだ。

 だが、これで終わりではない。めでたしめでたし、とは行かない。
 ようやく平和を取り戻すことは出来たが、これからは街の復興に勤しまねばならないのだ。1日でも早くかつての「日常」を取り戻すためにも、戦いが終わったこれからが忙しくなる。

 そして――その平和に貢献した4人の新世代ライダー達は、休む暇もなく次の現場へと向かおうとしていた。
 市外へと続く道路の路肩に停車している、4台の車とバイク。そこに集まった絶世の美少女達は皆、出会った頃とは裏腹な暖かい眼差しで、敬愛する男達を見詰めている。

「……1日くらいゆっくりして行けば良いのに。これから避難キャンプの皆に私達の勝利を伝えに行くっていうのに、主役が居ないんじゃ話にならないじゃない」

 かつて「オーファンズヘブン解放戦線」と呼ばれ、銃を手に自由を勝ち取った戦乙女達。銃を捨て、ごく普通の女性に戻った彼女達を代表し、ニッテは名残を惜しむような声を漏らしている。
 彼女を含むかつてのメンバー達はもう、その手に銃を握ってはいない。ここに居るのは皆、難民キャンプに居た避難民達と同じ「民衆」の一員であった。そんな彼女達を見詰める4人の男は、互いに顔を見合わせ、微笑を浮かべている。

「主役ならとっくに間に合ってるだろう? この街の平和を取り戻したのは君達だ。俺達はほんの少し、その手助けをしただけだよ」
「はぁ……あんた達ならそう言うだろうなーって思ってたところよ。つくづく予想を裏切らない連中ね」
「ふふっ、お褒めに預かり光栄だ」

 分かり切っていた鳥海穹哉の言葉に、ニッテは腰に手を当てて呆れたような笑みを溢す。彼の言葉を耳にした周囲の元メンバー達も、くすくすと柔らかな笑顔を咲かせていた。青いロングコートを羽織った青年は、そんな彼女達と朗らかに笑い合っている。

「……俺達にはまだ、やることがある。このオーファンズヘブンと同じように、ノバシェードに侵略された街は幾つもあるんだ。俺達と同じ『仮面ライダー』は皆、今この瞬間もそこで戦っている。だから俺達も、ここで立ち止まるわけには行かないんだよ」
「だが……私達は、あなた達に何も返せていない。これほど救われたばかりだというのに、私達は、何も……」
「そうかい? ……じゃあ、借りを返すためってことで一つ頼まれてくれよ」

 その一方で。責任感の強いヴィクトリアは、大恩ある穹哉達が次の戦場に向かおうとしている時に、何の力にもなれていないことに口惜しさを感じていた。そんな彼女の様子を一瞥した忠義・ウェルフリットは赤いロングコートを翻すと、ある「頼み」を口にする。

「知っての通り、俺達は旅から旅の根無草だ。いつまでもこの街には居られねぇ。……だから、この街の復興は君達に任せるぜ」
「……!」
「銃を持って戦うことだけが、街を守るってことじゃない。むしろ銃を捨てられた今日からが、君達にとっての本当の戦いなんだ。……いつか必ず、俺達のような奴ら(仮面ライダー)が要らなくなる時代が来る。その時までに、そんな時代を笑って迎えられるようにしておいて欲しい。それは、君達にしか出来ない」
「……狡いことを言うのだな、あなた達は」
「おぉ、そうさズルいさ。ちょっとズルいくらいじゃなきゃ、俺みたいなのがライダーやってられるわけねーもんな」

 感極まった表情で、声を震わせるヴィクトリア。そんな彼女を気遣い、忠義は敢えて道化を演じるかのようにおどけていた。
 そんな彼の言葉を耳にしたレオナは神妙な面持ちで、白のロングコートを纏う本田正信を見詰める。敬愛するヒーローに父の形見を託すと決めた彼女は、コマンドバッシャーのハンドルを握る正信の手に、自身の掌を重ねていた。

「……要らなくなる、なんて言わないでください。誰が何と言おうが、あなた達は街を救った英雄なのですよ? こんな状況でさえなかったら、ずっとここに居て欲しかったくらいなのに……!」
「どんな御託を並べようが、俺達の力は最初から戦うために作り出された暴力装置そのものだ。仕方なく兵器になった、このお父さんの形見(コマンドバッシャー)とは違う。役目を終えたらお払い箱。……俺達は皆、そんな未来のために戦っている」
「どうして……!? どうしてそんなことが出来るのですか!? 自分達を要らなくするために戦うなんて……意味が分かりませんっ!」

 Gチェイサーに代わる新たなマシンとして、コマンドバッシャーを託された正信の言葉に、レオナが声を荒げる。仮面ライダー達の旅立ちを見送るために集まったというのに、これでは気まずい空気になってしまう……と、周囲のメンバー達はどよめいていた。
 さらに、エヴァもレオナと同じ気持ちだったのか。迷彩色のロングコートを羽織ったジャック・ハルパニアに対して、複雑な視線を向けていた。

「……こんな時に言うことじゃないけどさ。自己犠牲、なんて安い言葉で片付けて良いことじゃないだろ……! この街のために戦ったあんた達の正義が、何の理由があって否定されなきゃならないんだ!」
「分からなくて良い。いや……分からない方が良い。戦うということ、殺すということは……いつか必ず、その正当性を見直される時が来る。今は良くても、いつかは許されなくなる時が来る。だからその時が来る前に、人は銃を捨てなければならない」
「銃を、捨てる……」
「そうだ。いつだって最後に笑うのは、君達のような……銃を捨てることが出来た民衆なんだ。いつまでも銃を捨てられなかった戦士は、必ずどこかで報いを受ける。この世界は、そのように出来ている」
「私達は……見直したりなんかしてやらない。仮面ライダーは未来永劫、私達の……この街のヒーローだ!」
「……ありがとう。そう言ってくれる誰かが居れば、それだけで十分だ」

 アメリカ陸軍の職業軍人として、仮面ライダーの1人として。これまでの軍隊生活の中で数多くの地獄を見て来たジャックの言葉に、エヴァはただ俯くしかなかった。
 そんな彼女の様子を一瞥したニッテは、深く息を吐き――せめて今この瞬間だけは笑って彼らを見送ろうと、儚げな笑みを浮かべて顔を上げる。その表情を見遣った他のメンバー達も、似たような面持ちでライダー達を見詰めるのだった。

「……確かにこの先、そんな時代が来るのかも知れない。それでも私達は皆……あんた達のこと、ずっとずっと大好きだよ。だからその時まで……誰も死なないでよね。いつかまた、元気な姿で……会いに来てよね」
「あぁ、約束する。……それと、最後に一つ言っておきたいんだが」
「ん? 何よ?」

 精一杯の笑顔を咲かせて、穹哉達を笑顔で見送ろうとするニッテ達。そんな彼女達の様子を見渡した後、穹哉はニッテに声を掛ける。彼女は何事かと、可愛らしく小首を傾げていた。

「……これからキャンプの連中と合流するようだが、それならその前に『下着』を調達しておいた方が良いぞ。いつまでもそのまま(・・・・)では落ち着かないだろう」
「んなっ!?」
「ふぇえっ!?」

 その言葉に目を丸くしたニッテ達主力メンバーは耳まで真っ赤になり、咄嗟に乳房を隠すような仕草を見せ、内股になってしまう。穹哉以外の男性陣が彼の言葉に反応していないところを見るに、他のライダー達もすでに気付いていたのだろう。
 野戦服や外骨格に着替えている4人の主力メンバーが皆、下着を付けていない状態(ノーパン&ノーブラ)であることに。

「なっ、なな、なぁあっ……!」

 その事実を把握した初心な処女(バージン)達は、わなわなと全身を震わせて羞恥に頬を染めている。
 そんな彼女達を見守っていた他のメンバー達は、何とも言えない表情で俯くばかりとなっていた。中には、乾いた笑みを浮かべて目を逸らしている者もいる。

「い、いつから気付いていたんだっ……!?」
「君達が公邸から戻って来た時だが」
「最初からですかっ……!?」
「だからあの時言ったんじゃねーか、『そんな格好で何しに来た』ってさ」
「あ……!」
「それに君達4人だけ、突入前とは服装が違っていたからな。何より……揺れ方(・・・)がさっきと違う」
「な、ななっ、なぁあっ……!」

 仮面ライダーであり、刑事でもある彼らの「観察眼」が余計な方向に働いた結果であった。性的な関心に基づいているわけでもない、一切の「他意」が感じられない淡々とした声色で「事実」を指摘する男達の言葉に、女傑達はみるみる赤くなって行く。
 少なくとも彼ら4人としては、単純にニッテ達の今後を気遣っての言葉だったのだが――当の美少女達は、羞恥と怒りに身を焦がしているようだ。

「……よし、では俺達も行くとしよう。皆、達者でな」

 その表情からようやく全てを察した男達は互いに顔を見合わせると、用は済んだと言わんばかりに愛車のエンジンを蒸していた。4人揃って、驚きの白々しさである。
 そして、茹蛸のように赤くなった4人の美少女達が、大噴火の如き怒号を上げる直前で。彼らはしれっと、地平線の彼方に向かって走り去って行く。それはまるで、疾風のように。

「……ばかぁああっ! もうっ知らないっ!」
「セ、セクハラ! セクハラだぞ仮面ライダー!」
「しっ、信じられませんっ! えっちっ!」
「やっぱり二度とそのツラ見せんなぁああ〜っ!」

 そんな彼らの後ろ姿に、ニッテ達は涙目になりながら精一杯の罵声を浴びせるのだった。最後の最後で乙女の純情を弄ばれ、感謝の想いを素直に告げる機会を逸してしまった彼女達の背中を、他のメンバー達は「やれやれ」といった様子で見守っている。

 嵐のように戦い、風のように去って行く。そんな仮面ライダーの生き様を見届けた美少女達を、晴れやかな青空が見下ろしていた。

 その空の美しさはもう、戦闘による猛煙に阻まれてはいない。透き通るように優しい、孤児の天国(オーファンズヘブン)そのものであった――。

 ◆

 ――俺だ。予定通り、LEPの回収も完了したぜ。M2機関銃がオシャカになっちまったりと、ちょっとした「想定外」なこともあったようだが……俺が街を離れた後の「お勉強」は、概ね有意義なものだったらしい。

 ――あぁ。コイツの「補修」には随分と時間が掛っちまったし、その試運転もまだだったからな。「決戦」までにさっさと慣らし(・・・)ておく必要があったってわけだ。

 ――RCの「補修」が終わるまでの間、現代の武器装備その他諸々は随分とアップデートされていたようだからなァ……。銃器も、戦術も……仮面ライダーに至るまで。何もかもが変わっちまっていた。

 ――その変化を短時間でキッチリ「学習」させるための「実験場」としちゃあ、オーファンズヘブンはうってつけだったわけだァ。街の規模も保有戦力も、LEPに余計なダメージを負わせない程度に「学習」させる上では丁度いい塩梅だったしなァ。

 ――現代の白兵戦に精通している警察、軍隊、抵抗組織(レジスタンス)のメスガキ共。そして、仮面ライダーの坊主共。全員揃って、LEPの「お勉強」に付き合わせちゃって申し訳ないねぇ。まさかあいつらも、今回のテロが単なる「演習」だったとは思いもしねぇだろうよ。

 ――それもこれも全部、あんたの計画通りだったってわけだなァ。いや、あんたの背後から俺達を指揮している「大佐」のご意向ってところか?

 ――しっかし、間柴(ましば)の野郎は連れて来なくて正解だったぜぇ。お堅いコンピューターのLEPですら、手加減を諦めてたくらいだ。アイツに任せてたら勢い余りまくって、楽しみが減るどころじゃ済まねぇところだったよ。

 ――10月7日。その「決戦の日」だけが、俺達の「意義」を教えてくれる。そうだろう? 間霧(まぎり)少尉さんよ。

 ◆

・1945年8月
 日本政府がポツダム宣言を受諾したことにより、太平洋戦争が終結。旧日本軍の人体実験に従事していた徳川清山(とくがわせいざん)元軍医大尉はこの直後、「決して死なない鋼鉄の兵士」に関する研究を開始。

・1964年8月
 アメリカ軍によるベトナム戦争への軍事介入が本格化。混乱に乗じて現地に単独潜入した清山は、両軍の戦闘データの収集を開始。その過程で、現地で破棄されていたM59装甲兵員輸送車を奪取する。

・1972年5月
 清山、旧ナチス軍の地下基地跡からオーパーツコンピューター「LEP(ロード・エグザム・プログラム)」を発掘。これを解析した結果、「決して死なない鋼鉄の兵士」の研究が大幅に進行。「改造人間」の基礎概念を構築する。

・1972年12月
 清山、奪取したM59装甲兵員輸送車を大幅に改造。同車両にLEPを搭載し、外部端末となる仮面ライダー0号こと「仮面ライダーRC」を完成させる。

・1973年4月
 羽柴柳司郎(はしばりゅうじろう)、警視庁から退職。日本を出奔後、間も無く清山と出逢い実験体に志願。改造人間「羽々斬(ハバキリ)」となる。これ以降、清山は多くの「同志」を集めて改造人間による傭兵会社を設立する。

・1974年9月
 アジア大陸某国森林部の集落「ツジム村」で大規模な虐殺が発生。それが軍部の謀略によるものと看破した柳司郎達「始祖怪人(オリジン)」は、虐殺を実行した国防軍の実働部隊を殲滅。部隊を統率していたコン・ザン大佐を抹殺し、国外へと脱出した。

・1981年1月
 ツジム村で鹵獲したティーガーIの現地改修車をベースとする、改造人間専用車両「タイガーサイクロン号」の初期型が完成。運用を任された柳司郎はこれ以降「仮面ライダー羽々斬(ハバキリ)」と呼ばれるようになり、タイガーサイクロン号は彼自身の手により何度も改良された。

・1991年12月
 ソビエト連邦の消滅が正式に宣言される。これ以降も世界各地では紛争が頻発し、清山の傭兵会社は戦地の裏で暗躍を続ける。

・2001年10月
 アメリカ軍、アフガニスタンへの侵攻を開始。これ以降、対テロ戦闘に有効な兵器の需要が高まり、清山の傭兵会社も全世界の紛争地帯で活躍。各国政府軍との秘密裏の契約を経て、多額の資金を得る。

・2009年1月〜12月
 清山の傭兵会社を前身とする対テロ組織「シェード」が日本政府によって正式に創設されるが、柳司郎の元後輩である番場惣太(ばんばそうた)の告発により組織は解体。その後間も無く、残党勢力による第1次某テレビ局占拠事件が発生。その中で元構成員の吾郎(ごろう)が「仮面ライダーG」に覚醒する。彼の活躍により残党勢力は劣勢に陥り、柳司郎を除く15体の始祖怪人が仮死状態となる。

・2016年5月〜12月
 城南大学の学生・南雲(なぐも)サダトが改造手術を経て「仮面ライダーAP」に覚醒。柳司郎を打倒し、シェード残党を完全に壊滅させる。彼と共闘していた仮面ライダーGも清山を打倒し、恋人と共に俗世間から姿を消した。

・2017年1月〜2019年8月
 シェード壊滅後も改造被験者達に対する差別と偏見が相次ぎ、当事者達による自助組織は徐々に過激路線へと先鋭化。新組織「ノバシェード」の創設に発展し、再び改造人間によるテロ行為が頻発した。これに対処するべく、警視総監・番場惣太の娘である番場遥花(ばんばはるか)は「ライダーマンG」と名乗り、戦闘を開始。惣太も娘を守るべく、警視庁を中心とする新世代ライダー開発計画に着手。同計画には警視庁の他、各企業や自衛隊、アメリカ軍等が参加。最終的に22機の試作機がロールアウトされた。

・2019年9月
 遥花ことライダーマンGが、ノバシェードの首領格である3体の怪人と対決。惣太の計画により誕生した新世代ライダー22名も現場に合流し、首領格3体の確保に成功。その戦いを最後に遥花は第一線から退いたが、22名の新世代ライダー達はその後もノバシェードの残党を追い続けた。

・2019年10月〜2020年12月
 ノバシェードは首領格を失ってからも世界各地で散発的にテロ行為を続行。新世代ライダー達は全世界に散らばり、各地のノバシェードを追撃。この期間にも様々な怪事件が発生したが、その悉くが多種多様な「仮面ライダー」達の活躍によって解決される。

・2021年1月
 仮死状態に陥っていた15体の始祖怪人が覚醒。新世代ライダー達によって壊滅寸前となっていたノバシェードと合流し、事実上の指導者として彼らを統率し始める。これによりノバシェードの組織力は大幅に向上。

・2021年3月
 北欧某国の首都「エンデバーランド」で大規模なテロが発生。特務捜査官ヘレン・アーヴィングと、「仮面ライダータキオン」こと森里駿(もりさとはやお)を含む4名の新世代ライダーにより、発生から僅か数時間で鎮圧される。事件に巻き込まれたドナルド・ベイカーも無事に救出された。

・2021年5月
 エンデバーランドの復興作業が終了。これ以降も北欧某国の近辺ではノバシェードによるテロ行為が頻発したが、新世代ライダー達によりその全てが鎮圧された。

・2021年7月
 アメリカ合衆国のノースカロライナ州に位置するジャスティアドライバー研究施設「ニノマエラボ」が、始祖怪人「レッドホースマン」の部隊に襲撃される事件が発生。同施設の最高責任者である「仮面ライダーバウル」こと一光(にのまえひかり)博士をはじめとする、ジャスティアタイプの仮面ライダー達が事態の対処に当たる。

・2021年8月
 銃器製造会社「Larsen våpen fabrikant(ラーシェン・ファブリカント)」が新型ワイヤーネットガンを開発。開発主任を務めたラングニル・ラーシェンの手から、量産試作型スーツ「マス・ライダー」のテスト装着者である山口梶(やまぐちかじ)巡査に提供される。

・2021年9月
 「仮面ライダーG-verⅥ(ガーベラゼクス)」こと水見鳥清音(みずみどりきよね)巡査、南米の研究施設で始祖怪人に関する資料を発見。その後間も無く、北欧某国の観光都市「オーファンズヘブン」でテロが発生。「仮面ライダーケージ」こと鳥海穹哉(とりうみくうや)巡査をはじめとする新世代ライダー4名は、ニッテ・イェンセン率いる「オーファンズヘブン解放戦線」と協力し、街を占拠していた「仮面ライダーRC」の撃退に成功する。人質にされていた市長のドナルド・ベイカーも、新世代ライダーの援護を受けた解放戦線により無事に救出された。

・2021年10月
 完全に覚醒した始祖怪人15体による、第2次某テレビ局占拠事件が発生。出動した新世代ライダー22名との総力戦に発展し、15体全員が自爆。またこの戦いにより、新世代ライダーのうち数名が再起不能の重傷を負う。

・2021年12月
 ノバシェード、組織として完全に崩壊。新世代ライダー22名も装着者の任を解かれ、全ての対怪人戦闘が終了となる。それに伴い全スーツの解体が決定され、マス・ライダーをベースとする制式量産機もアメリカを中心に全世界でロールアウトされた。オーファンズヘブンの復興作業も完了し、「オーファンズヘブン解放戦線」の元メンバー達は復興の象徴として称賛され、その功績が大々的に報じられる。

・2022年1月〜12月
 改造被験者の能力を無効化する手術が世界的に行われ、全被験者の95%が処置を終える。これにより、人間と変わらない生活を送れるようになった被験者達の社会復帰が本格化。「オーファンズヘブン解放戦線」の活躍がドキュメンタリー番組として全世界で放送され、メンバー全員が世界的なアイドルとして認知される。






















・2023年3月
 忠義(チュウギ)・ウェルフリットの要請を受け、ドナルド・ベイカーが来日。元解放戦線メンバー達からの寄付とベイカーの手術により、再起不能とされていた鳥海穹哉、本田正信(ほんだまさのぶ)、ジャック・ハルパニアの3名が奇跡的な完治を遂げる――。
 
 

 
後書き
 今話を以て、北欧編「仮面ライダーRC&レジスタンスガールズ」もようやく完結となりました! 解放戦線の活躍により、オーファンズヘブンにもようやく平和が訪れましたぞ〜(о´∀`о)
 今回は「オリジンモンスターズ」第10話以降で描かれた最終決戦の前日譚に相当する、「新世代ライダー達が海外でノバシェードと戦っていた頃」のお話となりました。この後すぐにライダー達は日本に帰国し、某放送局で始祖怪人達とのケッチャコを付けることになります。読者の皆様、キャラ原案者の皆様、最後の最後まで応援誠にありがとうございましたっ!٩( 'ω' )و

 本章を構想し始めた時の初期設定ではアメリカが舞台だったり、完全オリジナルのボスキャラが登場する予定だったりと、今の形とはかなり細部が異なっておりました。
 世界各地で猛威を振るっていた……という黒死兵の設定を再利用することは最初から決めていたのですが、「どうせなら始祖怪人を連れて来て最終決戦に向けた前哨戦を!」ということで、秋赤音の空先生原案の仮面ライダーRCに来てもらう形となりました。個人的には輸送車の設定と併せてかなり気に入っている怪人だったので、作者としても楽しませて頂きましたよー(*´ω`*)

 ではではっ、本章を最後まで見届けて頂きありがとうございました! いずれまた、どこかでお会いしましょうー! 失礼しますっ!٩( 'ω' )و



Ps
 たなか えーじ先生に有償依頼で、解放戦線の主力メンバー4人を描いて頂きました! 左からヴィクトリア、ニッテ、レオナ、エヴァとなっております。たなか先生、この4人をカッコ良くデザインして頂きありがとうございますー!(*≧∀≦*) 
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