夢幻水滸伝
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第二百九十三話 リンチバーグの野戦その六
ホーソーンもエミリーも決死の覚悟で戦っていた、ホーソーンは自ら先頭に立ち軍を叱咤激励しトライデントを振るって戦い指揮を執っていた。
「ええか、前に出つつや」
「銃撃ですね」
「戦車隊を前にして」
「そのうえで」
「そや、砲撃の援護は受けてる」
エミリーが率いる後方の六万の軍勢からというのだ。
「それと共にな」
「我々はですね」
「突撃を行って」
「そしてですね」
「中央突破や」
右手に持つトライデントを前に出してだった。
ホーソーンは竜巻の様な水流を放った、それで敵軍を攻撃しつつまた言った。
「ええな」
「わかりました」
「そうしましょう」
「ここは」
「そうするで」
「後ろは任せるんや」
貝殻が鳴った、それで出るとエミリーが言ってきた。
「ええな」
「わかったわ」
ホーソーンも応えた。
「ここはな」
「こっちも今左右からな」
「ああ、攻撃受けてな」
「私自身もな」
エミリーは自分のことも話した。
「メデューサの首を投げてな」
「敵軍を石化させて回ろうとしたな」
「そこに瑠璃子ちゃんが来てな」
星の者である彼女がというのだ。
「相手をされてな」
「封じられたか」
「神具も星の人が相手やとな」
「星のモンが使う道具やしな」
そうであるからだとだ、ホーソーンも答えた。
「それやとな」
「よくて相殺される」
「悪くて退けられる、今はな」
「封じられてるな」
「そうした状況や」
こう話したのだった。
「今は」
「それで攻撃もやな」
「空から受けて」
敵の航空隊からというのだ。
「それで右からはジェーンちゃんが砲撃を浴びせてて」
「左からもな」
「瑠璃子ちゃん以外の四人組が来てる」
「こっちもや、このままやとな」
「先にな」
「そや、こっちが負ける」
そうなるというのだ。
「まさにな」
「そやからな」
「ここはまず中央突破を計る」
「国木田さんの軍勢を退けてな」
エミリーは言った。
「そうしよな」
「ああ、そしてメルヴィルさんにな」
「二人がかりでかかってのう」
「本陣を崩して」
敵軍のそれをというのだ。
「指揮系統を混乱させて」
「勝とうな」
「ああ、敵を退けさせるで」
勝ってというのだ。
「これからな」
「力を合わせて攻めてな」
貝殻でこう話してだった。
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