夢幻水滸伝
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第二百八十八話 チェサビーク湾入りその十五
「既にな」
「空母と潜水艦のことは」
「そやからな」
だからだというのだ。
「対処もや」
「してきますね」
「絶対な、そこにや」
メルヴィルはグリルの横のブロッコリーを炒めたものをフォークで取った、そうしてそれを食べてからまた言った。
「ああした場所でこそ機雷が働く」
「湾の入り口に設置すれば」
「それだけでや」
まさにというのだ。
「充分な足止めにもなってそこにや」
「迂闊に入ればですね」
「ドカンや」
そうなるとだ、メルヴィルは真顔で話した。
「まさに」
「そうですね」
「そうなったらな」
それこそというのだ。
「ホーソーンの思う壺や」
「機雷は安いですし」
「それに貴重な艦艇がやられたらな」
「まさにですね」
「思う壺や」
またこう言ってみせた。
「そうしたもんや」
「そうですさかい」
「機雷にはな」
「注意することですね」
「そや」
グリルと共にあるカレイのムニエルを食べているジェーンに話した。
「それはな」
「使えるものは全て使って勝つ」
「それが戦やな」
「この世界でも」
「そやからや」
その為にというのだ。
「この度はな」
「機雷にもですね」
「注意してな」
そうしてというのだ。
「戦うで」
「そして勝って」
「湾内を制圧してな」
「アナポリスもですね」
「攻め取る、わしも指揮だけやなくな」
「戦われますね」
「そうする、グリフォンに乗ってな」
そうもしてというのだ。
「そしてや」
「そのうえで、ですね」
「戦う、神具に術にや」
それにというのだ。
「グリフォンもや」
「用いられますか」
「戦は使えるもんは何でも使うな」
ジェーンのその言葉を自分でも言って話した。
「それでや」
「メルヴィルさんもですね」
「そうして戦う、そしてな」
そのうえでというのだ。
「勝つんや、あと飯もな」
「こうしてですね」
「しっかり食ってな」
そうしてというのだ。
「しっかり寝る」
「そのことは忘れないですね」
「そや」
まさにというのだ。
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