夢幻水滸伝
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第二百八十六話 ペンシルバニア州侵攻その七
「主達もしっかり戦ってくれたからじゃ」
「敵の陣地を突破出来ましたか」
「国木田様の采配と戦闘だけでなく」
「さらにですか」
「そうじゃ、七万の軍勢の力がないとじゃ」
それこそというのだ。
「防衛ラインを突破出来んわ」
「そうですか」
「そうなのですか」
「我々もいてですか」
「それで、ですか」
「そうじゃ」
まさにというのだ。
「わらわ一人の力なぞ知れてるけえ」
「一騎当千いえ当万でも」
「それでもですか」
「知れてるのですか」
「一万の力があっても二万の力はないのう」
そう言われてもというのだ。
「十万でもそれ以上の兵が敵にあるとじゃ」
「勝てないですか」
「敵軍がそこまで大きいと」
「そうなのですか」
「そうじゃ」
碧の声は強いものだった。
「そんなものじゃ、わらわ達の強さにも程度がある」
そうだというのだ。
「だからのう」
「皆で攻めてくで」
「七万でな」
「私等も入れてな」
「そうして攻めてくで」
瑠璃子達四人も言ってきた。
「敵も星の人来たんやで」
「エミリーさんがな」
「それでエリーに入られた」
「そうされたさかいな」
「気を抜かん、そして何かに頼って勝てると思わんことじゃ」
碧は四人と共に兵達に告げた。
「よいのう、ほなじゃ」
「はい、これからですね」
「国境の防衛ラインは突破しました」
「航空戦力も叩きました」
「それならですね」
「エリーに着いたら最初の決戦じゃ」
こう言ってだった。
碧は瑠璃子達四人と共にエリーに到着してだった。
そのうえですぐに街を囲んだ、そうしてすぐに城攻めにかかったが。
エミリーはその彼女を街で一番高いビルの屋上から見てだ、配下の兵達に話した。
「ほな今からな」
「狙撃ですか」
「国木田様をそうされますか」
「まずは」
「そうするで、そしてな」
碧を狙撃してというのだ。
「命を奪えんまでもな」
「ダメージを与え」
「そうしてですか」
「戦線を離脱してもらう」
「そうしてもらいますか」
「ここにおるこちらの星のモンは私一人や」
神具を出して狙撃の準備に入りつつ話した。
「対してあちらは五人」
「兵もこちらは二万」
「相手は七万です」
「全てにおいて劣勢ですね」
「そやからまずはな」
兵達に冷静な声で話した。
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