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X ーthe another storyー

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第五話 神剣その四

「普段は」
「是非ね、さてあと四人だけれど」
 庚は今度は地の龍の人数の話をした。
「次は誰が来てくれるかしら」
「楽しみではありますね」
「ええ、今度はこれはという人がね」
 遊人に微笑んで話した。
「来るかも知れないわね」
「そうですか」
「それを夢見のね」
「彼にもですね」
「そろそろ来て欲しいけれど」
「彼、牙暁さんの居場所はご存知でしょうか」
「一応ね、けれどね」
 それでもと言うのだった。
「そうは動けないから」
「ここまではですか」
「来られないわ、けれど早いうちにね」
「来てもらいますか」
「そう考えるわ、また私から行こうかしら」
 ここでも微笑んで話した。
「彼とお話して」
「そうしてですか」
「それもいいかしら」 
 こうした話をしてだった。
 庚は哪吒を学校に行かせ颯姫の転入手続きもした、そのうえで自分の仕事もして夜は眠りに入ったが。
 そこでだ、牙暁と話したのだった。
「そろそろ貴方にもね」
「こちらにですか」
「来てもらうかも知れないわ」
「僕の身体がある場所はですね」
「もうわかっているわ」
「だからですね」
「私がそこまで行って」 
 そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「迎えに来てくれますか」
「そうさせてもらおうかしら」
「貴方がそうされたいなら」
 これが庚の返事だった。
「そうされて下さい」
「それではね」
「はい、ただ僕は夢見であり」
「戦えないわね」
「そして地球を救うという考えにも」
「わかっているわ、貴方はね」
「どうしてもです」
 庚に目を閉じ悲しい顔で話した。
「命を犠牲にすることはです」
「出来ないわね」
「若し身体が動けても」
 それでもというのだ。
「出来ません」
「そうね、貴方は」
「ただ夢を見るだけです」
「それでもいいわ。貴方が出来ることをして」
 こう牙暁に話した。
「いいわね」
「そうさせてもらいます」
「夢見という能力だけで充分よ」
 これが庚の牙暁への考えだった。
「もうね」
「そうですか」
「動くのは私達だから」
 あくまでというのだ。
「任せて。地球のことは」
「地球でしょうか」
 牙暁は庚に問うた。
「それは」
「何が言いたいのかしら」
「僕は夢見なので」
「夢には人の本心が出る」
「はい、ですから」
 その為にというのだ。 
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