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夢幻水滸伝

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第二百八十三話 財団を立ち上げてその十五

「あの、メルヴィル様から使者がです」
「来てますか」
「お話をしたいと」
「一緒にやらへんかですね」
 ジェーンはメルヴィルからの使者の話についてこう言った。
「それは」
「そうなのですか」
「実は僕ちんの決断も」
 今から言おうとしたそれもというのだ。
「財団の理事長の座を降りて」
「そうしてですか」
「そのうえで、ですか」
「メルヴィル様の勢力に加わり」
「共に歩まれるのですか」
「そうすることをです」
 まさにというのだ。
「決めたのですが」
「そこにですか」
「メルヴィル様からの使者が来られた」
「そうなのですね」
「はい」
 まさにとだ、院長それに老婆を含めた財団の主な幹部達に話した。
「あの人の方が思慮も決断も速く行動も」
「それもですか」
「速いというのですね」
「そうなのですね」
「そうです」
 こう答えたのだった。
「あらためて思いました」
「左様ですか」
「ではですね」
「これよりですね」
「使者の人からの話は聞きますが」
 それでもとだ、ジェーンは言った。
「もう決まりですね」
「そうですか、では」
「これよりお話を聞かれ」
「そのうえで」
「メルヴィルさんの勢力に入ります」
 そうするというのだ。
「ではこれからは」
「わかりました」
「使者の方とお話をして」
「そのうえで、ですね」
「正式に決めますね」
「そうします」
 こう言ってだった。
 ジェーンはその使者と会った、そうしてから正式にメルヴィルの勢力に入ることを決め財団のことは院長達に委ね大きなうねりの中に飛び込んだのだった。


第二百八十三話   完


                 2022・11・23 
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