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夢幻水滸伝

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第二百八十三話 財団を立ち上げてその五

「そのうえで、です」
「財団を通じてですね」
「効果的にです」
「怪我人や病人の人達の治療をして」
「ジェーン様が言われる医療体制の充実もです」
 これもというのだ。
「市の行政に働きかけて」
「そうしてですか」
「はい、そして」 
 その様にしてというのだ。
「充実させてはどうでしょうか」
「そうですね」 
 ジェーンは昼食の鮭のカルパッチョを食べつつ応えた、他にはシーフードとトマトを使ったパスタもある。
「そしてひいては」
「ひいてはとは」
「このロードアイランド州のです」
「医療もですか」
「財団を通じて」
 そのうえでというのだ。
「充実させたいですね」
「そうお考えですか」
「どうでしょうか」
「私はこの街のことしか考えていませんでした」
 老婆は驚く顔で述べた。
「実は」
「州のことはですか」
「とても」
「私もです」
 院長も驚きを隠せない顔だった。
「まさかです」
「そうですか」
「はい、ですが」
「僕ちんとしてはです」
「このプロビデンスだけでなく」
「州全体で、です」
 そのロードアイランド州でというのだ。
「そうしたいです」
「そうお考えですね」
「はい」
 まさにというのだ。
「そうですが」
「ではです」
「そうされて下さい」
 老婆も院長もそれならと応えた。
「そこまでお考えなら」
「それならば」
「はい」
 ジェーンは二人に微笑んで応えた、カルパッチョを一緒にある生の玉葱を細く切ったものと一緒に食べつつ。
「そうしていきます」
「ではまずはですね」
「この街の病院や薬局で、です」
 ジェーンは院長に話した。
「僕ちんの考えに賛同してくれるところをです」
「引き入れていきますか」
「そうして財団の勢力を拡大させ」
 そうしてというのだ。
「そのうえでお金もです」
「それもですか」
「持って」
 そうしてというのだ。
「そちらもです」
「用いられますか」
「やっぱりあれですわ」
 笑顔でだ、ジェーンは話した。
「お金は力です」
「そうですね、それは」
「何といいましても」
 二人も食べながらその通りだと答えた。
「お金は力です」
「この世で一番強い力の一つです」
「何をするにもお金です」
 これが必要だというのだ。
「そうですさかい」
「だからですね」
「ジェーン様もですね」
「お金をです」
 まさにこれをというのだ。
「手に入れていきます」
「勢力を拡大させ」
「そのうえで、ですね」
「そして人手も技術も手に入れて」
 そうしてというのだ。
 
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