夢幻水滸伝
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第二百八十二話 穏やかなビショップその三
「その時は。ですが」
「話でか」
「収まるのなら」
「それでええか」
「若しメルヴィルさんが戦なくです」
「メーンを手に入れたいならか」
「私は喜んで協力させて頂きます」
こうメルヴィルに話した。
「勢力の末席に加えて頂きたいです」
「わしは確かに戦う星や」
メルヴィルは真顔で自分が六将星の一人であることを話した。
「そやから戦を否定せん」
「そうしたお考えですね」
「しかしみだりに戦う趣味はない」
こうも言うのだった。
「それでや」
「戦わずに済むならですね」
「それならや」
「それでよしですか」
「そや」
まさにと言うのだった。
「そやからここで話が整ってな」
「私を末席にですか」
「末席?とんでもないわ」
口元を悪戯っぽく笑わせての返事だった。
「頼りになる仲間の一人としてや」
「その立場で、ですか」
「一緒に世界を救ってくれるか」
「そう言って頂けますか」
「ああ、自分の力も必要や」
このことは真面目に言った。
「是非な、そやからな」
「これからですね」
「一緒にやってこな」
「世界を救う為に」
「ああ、それでニューハンプシャーとメーンをな」
「治めていくのですね」
「そうしていきたいが」
ヴォネガットを見つつ言った。
「ええか」
「はい、こちらも」
是非にと言うのだった。
「お願いします」
「ほなな」
「はい、これからは」
「一緒にやってこな」
二人で話してそうしてだった。
ヴォネガットは仲間になった、それと共にニューハンプシャー州それにメーン州も勢力圏に入った。そのうえで。
メルヴィルはヴォネガットをニューヨーク州の自分達の庁舎に迎え入れてボームそれにジェーンに紹介した、そのうえで。
四人でパーティーを開いた、そこで酒と馳走を楽しんだが。
チキンナゲットを食べてだ、ヴォネガットは言った。
「私はビショップなので」
「職業はやな」
「そうですさかい直接の戦闘や軍の指揮よりも」
サンドイッチを食べるメルヴィルに話した。
「補助にです」
「内政やな」
「そうしたことの方がです」
「得意やな」
「そして何と言っても」
「宗教やな」
「そちらのことがです」
こう言うのだった。
「得意です」
「わかった、人はそれぞれ得意不得意がある」
メルヴィルは野菜サンドを食べながら答えた。
「戦の時メインはわしがやるからな」
「それで、ですね」
「自分は補助にな」
「普段の政にですね」
「宗教のことをな」
「担うのですね」
「基本政教分離や」
この二つは分けるというのだ。
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