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夢幻水滸伝

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第二百七十九話 二つの会談その六

「わしとしてもな」
「それならですね」
「そや、今からや」
「モンゴメリー様と会われて」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「是非や」
「同盟を結ばれますか」
「そうするわ、北と穏やかやとな」
 そのカナダと、というのだ。
「こっちもや」
「有り難いですね」
「アメリカの統一を進めてるんや」
 だからだというのだ。
「それやとな」
「カナダとは平和にですね」
「あとメキシコもやが」
 この国もというのだ。
「南のな」
「あの国ともですね」
「ああ、しかし今わし等はメキシコと接してへんからな」
 その境をというのだ。
「そやからな」
「それで、ですね」
「今は考えんでええ」 
 メキシコのことはというのだ。
「カナダや」
「そちらですね」
「カナダと衝突してへんのやったら」
 それでというのだ。
「これ以上のことはない」
「そうですね」
「そやからな」
 それ故にというのだ。
「ここはな」
「その様にしますね」
「ああ、是非な」
「それでは」
「今から会談や、ボームも呼んでな」 
 そのうえでというのだ。
「話をしよな」
「わかりました」
 市長は笑顔で応えた、そうしてだった。
 ボームも呼んでモンゴメリーを市庁舎の応接室に迎え入れた、そこで顔を会わせたがその時にであった。
 メルヴィルそれにボームと挨拶をし握手をしてからだった。
 モンゴメリーは二人と向かい合う形で座るとこう言ったのだった。
「僕は平和だったらね」
「ええか」
「もう戦はね」
 メルヴィルに嫌そうに話した。
「大嫌いなんだよ」
「自分はそうやな」
「争わずね」
 そうしてというのだ。
「のどかに暮らして内政でね」
「国を豊かにしたらやな」
「それでいいってね」
「考えてるか」
「そやからね」 
 そう考えているからだというのだ。
「ほんまにね」
「平和にやな」
「ことが済めばいいしマリーメイアちゃんもね」
「あの娘もやな」
「今は留守を守ってるけれど」
 カナダの領地のというのだ。
「それでもだよ」
「戦は大嫌いか」
「獣使いで」
 この職業でというのだ。
「生きものを大事にする性格やからね」
「それは自分もやな」
「樵だからね」
 この職業だからとだ、メルヴィルに答えた。 
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