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夢幻水滸伝

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第二百七十七話 ニューヨーク州統一その八

「州を治める位のシステムはあるからな」
「はい、主がいないだけで」
「それはあります」
「だからですね」
「それを用いてですね」
「そのうえでやってくわ」
 政、それをというのだ。
「それで征伐もな」
「これからはですか」
「メルヴィル様が軍や警察を率いてご自身が出られるよりも」
「然るべき人に軍や警察を率いてもらう」
「そうして戦ってもらいますね」
「そうしてくわ、手が足りんと冒険者にも依頼を出して」
 そうもしてというのだ。
「退治してもらうわ」
「そうですか、ではです」
「その様にしていきましょう」
「これからは」
「そして治安をよくしていきますね」
「そうするわ」
 まさにというのだ。
「ここはな」
「左様ですか、ではです」
「その様にしていきましょう」
「確かにメルヴィル様のお仕事は増えました」
「勢力が拡大して」
「そうするわ、書類仕事かてな」
 政では欠かせないこちらのこともいうのだ。
「増えてきてるしな」
「勢力が拡大し」
「それと共にですね」
「そうなってきていますね」
「確かに」
「そや、それで統治システムもな」
 即ち官僚機構もというのだ。
「もう整えていかなあかんか」
「それもありますね」
「街や村はそのままでよくとも」
「勢力全体を統治するです」
「それだけのものが必要ですね」
「そやからな」 
 それ故にというのだ。
「ここはな」
「それも整えていきますか」
「官僚機構も」
「そうもしていきますか」
「そや、アメリカ全体を統治したいなら」
 このことを考えるならというのだ。
「やっぱりな」
「それだけのものが必要であり」
「官僚機構も然りですね」
「やはり統治にはそれが必要であり」
「整える必要がありますね」
「一人の人が大きな国を治められるか」
 こう言うのだった。
「それはな」
「どうしてもですね」
「問題が生じますね」
「一人で治めには」
「例えどれだけの英雄でも」
「カエサルは偉大やった」
 この世界では神霊の一柱になっている、軍人としてだけでなく政治家としても優秀な人物であり人格も魅力的であった。
「しかしカエサル一人でや」
「ことを為せたか」
「政を行えたか」
「それは、ですね」
「そや、無理やった」
 メルヴィルは言い切った。
「ローマは元々政に長けた国やった」
「統治もですね」
「その為優れた官僚システムも備えていた」
「左様でしたね」
「ローマは英雄以上にや」
 カエサルの様な人物よりもというのだ。 
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