夢幻水滸伝
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第二百七十七話 ニューヨーク州統一その六
「メルヴィル様は」
「わかってたやろ」
「はい」
確かな声での返事だった。
「私も」
「そや、それでな」
「ニューヨーク州の統一の後は」
「さらにや」
「他の週に勢力を拡大させる」
「そうしてくわ」
メルヴィルはバーボンをおかわりして述べた、ジャズが演奏されるその中で市長とそれを飲みながら話していった。
「これからは」
「わかりました、ではです」
「勢力拡大をやな」
「されて下さい」
是非にという言葉だった。
「どうか」
「ほなな」
「では、それでなのですが」
「どないした?」
「いえ、アメリカは広いですね」
この国はというのだ。
「そうですね」
「ああ、相当にな」
メルヴィルもその通りだと返した。
「ましてこっちの世界の地球は大きい」
「そうなのですね」
「わし等が起きた世界でおる地球よりもな」
メルヴィルは市長にこのことも話した。
「五倍の広さがあるからな」
「尚更ですね」
「余計に広くてな」
それでというのだ。
「そのことも意識してるわ」
「そうなのですね」
「そや、それでな」
市長にさらに話した。
「このことも念頭に置いて考えてる」
「メルヴィル様もですね」
「その広さでやな」
「はい、一度にはです」
市長はメルヴィルに応えて話した。
「領土の拡大はです」
「難しいな」
「やはりです」
「徐々にやな」
「そうしていくべきかと」
「それな、実はアメリカを東西に分けて考えてるんや」
メルヴィルは市長に腕を組んで話した。
「ルイジアナやアーカンソー、ミズーリまでをな」
「東としてですか」
「そのうえでな」
「そうなのですね」
「勿論ミシシッピー川は掌握する」
この世界でもアメリカを象徴する大河はというのだ。
「そうするわ」
「そちらはですか」
「そや、そしてな」
そのうえでというのだ。
「アメリカ東部を掌握してからな」
「西部ですか」
「テキサスやカルフォルニアをな」
こうした州をというのだ。
「掌握してくで」
「そうお考えですか」
「ああ、そしてな」
そのうえでというのだ。
「アメリカからな」
「世界をですね」
「掌握するわ」
その様にしていくというのだ。
「わしは」
「わかりました、では」
市長はまたメルヴィルに応えた。
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