| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二百七十六話 摩天楼掌握その二

「人も多いが」
「それでもですね」
「そや」 
 ここはというのだ。
「まずはな」
「この街をですね」
「手中に収めるか」
「そうされますか」
「ほな今からや」
 まず何をすべきか決めた、そうするとだった。
 メルヴィルは真剣な顔でだ、グリフォンに話した。
「この世界のニューヨークのことを徹底的に調べるで」
「まずはそこからですね」
「そや、知ればな」
 この世界のニューヨークのことをというのだ。
「それだけでちゃうやろ」
「何かをするにはまずその何かについて知る」
「そや、戦でも政でもそうでな」
 そしてというのだ。
「街を掌握するにもな」
「知ることですね」
「そや、徹底的に調べるで」
 こう言ってだった。
 メルヴィルはまずは街の図書館に入りこの世界のニューヨークのことを徹底的に調べ上げてそうしてだった。
 バーに入って情報収集も行った、カウンターでバーボンを飲みつつだ。
 客や親父から話を聞いた、そのうえでグリフォンにホテルに入って話した。
「まず金を最初からある程度持っててな」
「よかったですね」
「ああ、さもないとな」
 それこそとだ、ホテルのベッドの上に寝転がった姿勢で話した。
「バーに入ることもな」
「こうしてホテルで泊まることもですね」
「出来んかったわ」
「そうでしたね」
「そやった、それでや」
 メルヴィルはさらに話した。
「これからどうするか結構決まったわ」
「具体的にですね」
「明日市庁舎に行くで」
「あちらにですか」
「そして市長さんと話をしてな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「ニューヨークの掌握をですか」
「進めるで」
 こう言うのだった。
「やっぱり公の存在と関係があるとな」
「やりやすいですね」
「徒手空拳で何かするより」
 それよりもというのだ。
「協力者がおるとな」
「有り難いですね」
「そや、わしと自分でな」
「一人と一匹ですね」
「それだけでもちゃうが」
「協力者は多い方がええですね」
「それも信頼出来るな」 
 メルヴィルはこの要素も付け加えた。
「そうした協力者をや」
「得ていくとですね」
「ことは進めやすい、一人でおると」
 どうしてもというのだ。
「どうしてもな」
「限られてますね」
「出来ることがな、それでや」
「今からですね」
「市庁舎に行って」
 ニューヨークのというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧