| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二百七十四話 崑崙その二

「アラビアとか欧州の船はやっぱり少ないな」
「地下世界から空船がよおさん来てる位やのにな」
 施もそれはと応えた。
「そうなってるな」
「そやな、それはな」
「まだどっちも戦乱が酷くて」
 そしてというのだ。
「商業もな」
「振るってへんな」
「しかも船の技術もな」
 こちらもというのだ。
「他の地域に比べてな」
「まだまだやな」
「枢軸の船も来てる位やのにな」
 施はそちらの旗を船尾に掲げている船を見て話した、見ればその船の甲板や岸辺で船員達が熱心に働ている。
「あっちはな」
「戦が酷いとや」 
 羅は施に話した。
「やっぱりな」
「商売どころやないな」
「他の産業もな」
「振るわんな」
「特に欧州は万か十万単位の勢力に分かれてて」
「それがお互いに争っててな」
「それでや」
 そうした状況でというのだ。
「商業も他の産業もな」
「戦乱の中でやな」
「思う様にや」
「発展してへんでやな」
「荒れたりもな」 
 発展どころかというのだ。
「してるわ」
「あそこはやな」
「あそこの星の連中も苦労してるわ」
「あっちは全員天の星でもやな」
 星の者達の中でも能力の高い者達ばかりだがというのだ。
「それでもな」
「それだけ勢力に分かれていて争いが続いて」
「自分達もその中におってな」
 それでというのだ。
「統一もな」
「かなり遅れてるな」
「発展もな」
 これもというのだ。
「ほんまにな」
「そうなってるな、厄介なことやな」
「あっちにとってはな」
 実際にというのだ。
「それでこっちにもや」
「船が来てへんな」
「それどころやないわ」
 欧州とアラビア特に欧州はというのだ。
「ほんまにな」
「そうなってるな」
「欧州は欧州ですね」
 二人と共にいる金が言ってきた。
「こう言っては冷たいですが」
「あっちはあっちでやってもらうしかないな」
 羅は金にこう答えた。
「ほんまにな」
「自分達のことはですね」
「自分達でな、こっちは貿易の相手は出来るが」
 それでもというのだ。
「援助はな」
「出来へんですね」
「その余裕がないわ」
 羅は言い切った。
「ほんまにな」
「ああ、移動要塞も建造しててな」
 施が応えて述べた。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧