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夢幻水滸伝

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第二百六十三話 山中の賢者その八

「目指すものも決めてます」
「それは何でしょうか」
「一体」
「杜様が目指されることは」
「貴州省の統一と発展です」
 この二つだというのだ。
「それを目指します」
「統一だけではないのですね」
「それに止まらず」
「発展もですね」
「目指しています」
 こう言うのだった。
「そちらも」
「そうですか」
「それではですね」
「これからもですね」
「ことを進めていきますね」
「そうします、私の神具はです」
 ここでだった、花華は。
 自分が持っている二つの神具を出した、そのうえで周りに話した。
「史記と資治通鑑ですが」
「どちらも書ですね」
「神具は色々あると聞いていますが」
「杜様のものは署ですね」
「そちらですね」
「この二つは戦には直接何の影響も与えません」 
 そうした神具であるというのだ。
「知力と政治力を上げてくれて特に政に色々な力を与えてくれます」
「つまり政向けの神具ですね」
「そうなのですね」
「杜様が持たれている神具は」
「そうです、そやからです」
 そうした神具であるからだというのだ。
「私はここでも戦よりもです」
「政ですか」
「それですか」
「それでことを進めていかれていますか」
「そうしています、ほなです」
 花華はあらためて話した。
「これからもです」
「政で、ですね」
「善政を見せてその話を広まる様にして」
「そうしてですね」
「ことを進めていきます」
 貴州省の統一と繁栄をというのだ、こう話して実際にだった。
 花華は自身の能力神具によりさらに強くなっているそれを用いてだった。
 貴州省での自身の勢力を発展させてだった。
 その発展を省の他の街や村に見せて自ら降る様にもさせていった、そうして勢力を拡大させていっていた。
 その中で暮らしも送っていたが。
 官邸で暮らし衣食住は給与から金を出していたが。
 時間があると書道に励んでいた、筆を取り常に書いていたが。
「あの、杜様は贅沢は」
「そちらは興味がないのですか」
「そうしたことについては」
「はい、ありません」
 こう言うのだった。
「それよりもです」
「書道ですか」
「そちらですか」
「そちらがお好きですか」
「起きた世界でも励んでいまして」 
 書道部に入ってというのだ。
「そうしていますし」
「こちらの世界でもですか」
「書道に励まれ」
「そちらを楽しまれますか」
「そうしてです」
 それでというのだ。
「時間を過ごしています、ただ」
「ただ?」
「ただといいますと」
「何かありますか」
「食べることは」
 今度はそちらの話をした。 
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