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夢幻水滸伝

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第二百六十話 雲南省掌握その一

               第二百六十話  雲南省掌握
 施はまずは三日間昆明の街を完全に包囲し術や火器で攻撃を行った、だが街の守りは極めて堅固でだった。
 びくともしなかった、だが施は落ち着いて言うのだった。
「さて、次はや」
「次はといいますと」
「城の東に戦力を集中させてな」 
 そのうえでというのだ。
「攻めるか」
「そうしますか」
「そや、そしてな」
「そこから攻め落としますか」
「どやろな」 
 蒲に思わせぶりな笑みで応えた。
「それは」
「?お考えがありますね」
「戦は数が第一でや」
 そしてというのだ。
「その次に頭や」
「その頭をですか」
「使ってな」
「行うものであり」
「今回もや」
「頭ですか」
「それを使ってな」
 そうしてというのだ。
「攻めるつもりやかいな」
「そやからですか」
「次は街の東にや」
「戦力を集中させて」
「そして攻めるで」
「そうしますね」
「他の方向は抑え程度にして」
 それ位の戦力しか置かずというのだ。
「そしてな」
「城の東をですね」
「攻めるで」
「そして」
「また言うわ」 
 こう言ってだった。
 施は軍を城の東に集中させてだった。
 総攻撃を進めた、それを見て花華と緑麗もだった。
 城の戦力を東に向けて対した、忽ちのうちに城の東は激戦地となり激しい攻城戦が行われた。その中でだった。
 緑麗は花華に話した。
「あの、今です」
「東から攻めてきてるな、施さん達」
「ここ数日そうですが」
「そこで何かするか」
「はい、このまま来ると思われますか」
「それはないやろな」
 花華は眉を険しくさせて答えた。
「やっぱり」
「そうですね」
「絶対にや」
「こちらに隙を生じさせて」
「そしてその隙をや」
「衝いてきますね」
「そうしてくるわ、例えばな」
 ここでだ、花華は。
 城の西を見てだ、緑麗に話した。
「こっちが東に完全に目がいった」
「そこで、ですね」
「夜にでも別の方角からや」
「攻めますね」
「そうしてくるかも知れん」
「そうですね」
「そやからな」
 それでというのだ。
「常に見張りは置くで」
「あらゆる方角に」
「昼も夜もな」
「そして敵が戦力を集中させた方に」
「こっちも兵を向けてな」
「そうしてですね」
「防ぐで」
 こう話した。 
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