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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第五百十七話 ライプチヒの熱闘その六

「本当にね」
「僕は自分の音楽に匹敵するのは一人だけだと思っていたんだけれどね」
「ベートーベンさんだね」
 やはり悪気なく言う。
「その人は」
「ノーコメントだよ」
「ここでこう言うからな」
 アトミック侍は微妙な顔で述べた。
「この兄ちゃんはな」
「駄目ですか?」
「駄目じゃないけれどな」
「逆にいい感じで言われるからね」
 ワーグナー本人も言ってきた。
「言葉がないよ」
「そうなんだ」
「どうもね」
 こう言うのだった。
「僕もね」
「まあ兎に角飯を食うぞ」
 アトミック侍は二人にあらためて話した。
「そうするぞ」
「そうだね、その時間だし」
「食べよう」
「そうしような」
「ジャガイモがあるぞ」
 加我が三人に言ってきた。
「茹でたな、そしてザワークラフトとソーセージだ」
「何だ、ドイツだけあるな」
 アトミック侍はそのメニューを聞いて笑って述べた。
「その組み合わせは」
「うん、懐かしい組み合わせだよ」
 ワーグナーもここでは笑顔で応えた。
「それじゃあね」
「これからだな」
「皆でね」
「食うな」
「そうしようね」
「いいですね、ジャガイモ」
 宮沢も笑顔で言ってきた、その笑顔は先程までと同じく屈託がない。その笑顔でさらに言うのだった。
「皆で食べましょう」
「バターを乗せて食べよう」
 ワーグナーはこの食べ方を提案した。
「それか潰してね」
「ドイツ式にだな」
「やっぱりジャガイモだからね」
 アトミック侍にも話した。
「そうして食べたいね」
「ジャガイモには思い入れがあるな」
「そうだよ」
「ジャガイモなくしてドイツはないです」
 シューベルトも言ってきた。
「まさに」
「そうだよね」
「はい、その点は貴方に同意します」
 シューベルトはワーグナーをいささか不愉快そうに見つつ答えた。
「ジャガイモについては」
「他のことはだね」
「全くですが」
「シューベルトさんって結構好き嫌いあるよな」
「そうだな」
 紅緒はろくろの言葉に頷いた。
「穏やかな人だが」
「そうだよな」
「ベートーベンさんは尊敬しているがな」
「モーツァルトさんは嫌いだな」
「そしてどうもだ」
「ワーグナーさんもだな」
「女性関係があまりにもなので」
 シューベルトは二人に礼儀正しく答えた。
「ですから」
「ああ、弟子の奥さんとかな」
「恩人の奥さんもだったな」
「色々あったんだよな」
「前世ではな」
「そのことを聞いて知っているので」
 だからだというのだ。 
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