夢幻水滸伝
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二百五十九話 貴州省掌握からその四
「そやからや」
「焦らずに徐々にですね」
「攻めていくことや、貴陽を掌握してこっちは今戦略的にかなり有利になった」
「ならその戦略的有利をさらにですね」
「こっちのものにすることや、アホはここで焦って無茶な攻撃を行って」
その様にしてというのだ。
「無駄に損害を出してや」
「その戦略的有利も失いますね」
「そして負ける、そんなアホは反面教師にしてな」
そうしてというのだ。
「やってくことや」
「その通りやな、ほなもうすぐそっちに移るからな」
郭は施に話した。
「それでや」
「それまではやな」
「待ってくれるか」
「ああ、そうさせてもらうわ」
施は郭の言葉に笑顔で応えた、そうしてだった。
彼は軍議の後すぐに貴陽に戻った、そのうえで王と共に自分が壊した城壁と城門の修復に軍政もだった。
行っていった、そのうえで。
郭達が来るとだ、王に話した。
「ほな自分はな」
「これからですね」
「チベットに向かってもらうで」
「わかりました、ただ進軍はですね」
「補給を受けつつや」
「戦よりも話を優先させますね」
「降ればよしでな」
その考えでというのだ。
「やっていってもらうで」
「掌握していきますね」
「それでエカチェリーナちゃんやタゴールの勢力圏にはな」
「入らへんということで」
「入りそうになったら下がるんや」
その時はというのだ。
「あの二人は領土に五月蠅い」
「若し一ミリでも入ったら」
「その時はな」
「全力で攻撃してきますね」
「そや、幸いヒマラヤ山脈があってな」
「あそこは越えられへんです」
「あそこをそのまま境としてな」
そうしてというのだ。
「そこから南はな」
「進まへんことですね」
「それでカシミールの方もな」
こちらもというのだ。
「入らんことや」
「あちらに今ロシアとインドが共同で線路を敷いてるとか」
「シベリアもそうしてな」
それと共にというのだ」
「サンクトペテルブルグからモスクワ、そして枢軸の首都のや」
「サマルカンドですね」
「そこからデリーに入って」
そうしてというのだ。
「ダッカやマドラスまで至るな」
「シベリアの方はウラジオストクまで」
「その長大な線路を敷いてる」
「それがカシミールにも入っていますね」
「そや、只でさえ入るのが難儀な場所やしな」
カシミールはというのだ。
「そやからな」
「あちらにはですね」
「入らんでな」
「そのままですね」
「あくまでチベットだけでや」
「ええとしますね」
「そや、あと民は傷付けんで降った兵もな」
彼等の話もした。
「これまで通りや」
「こちらの兵にしますね」
「そうしてもらうで、あと何かな」
ここで施は顔を顰めさせて話した。
ページ上へ戻る